子どもが通学や外出をするときは、交通事故に遭わないか心配になりますよね。通学に慣れてくる頃は、行動範囲や遊びの幅が広がります。また、気の緩みが出たり、お友達とのおしゃべりや遊びに夢中になって、安全確認が不十分になってしまうこともあるでしょう。
子どもの交通事故を防止するためには、日頃からどのようなことに注意すればよいのか、この機会に考えてみましょう。
「止まる」「見る」「待つ」の3本柱を教えよう
危険を回避するためには、「止まる」「見る」「待つ」という3つのポイントを守ることが重要です。交差点や道路を横断するときは、車が来ている・来ていないにかかわらず、まずは立ち止まるようにします。続いて左右をよく見て、車が来ていないことを確認しましょう。車が来ているときは無理に渡らず、通り過ぎるまで待つようにしましょう。
子どもは忘れてしまうこともあるので、繰り返し教えることも大事です。「止まる」「見る」「待つ」と口に出して確認することを習慣づけたり、一緒に出掛けるときに大人が目の前で実践することも効果的です。
子どもの行動パターンに沿って教えよう
子どもは好奇心が旺盛であり、思わぬ行動を取ることがあります。こうした行動が交通事故につながるので、子どもの行動パターンを知ったうえで安全確認の大切さを教えることが必要と言えるでしょう。
①衝動的な行動
子どもは興味のあることに向かって突然走り出すなど、衝動的な行動を取ることがあります。衝動的な行動は飛び出しにつながり、交通事故を招く恐れがあって危険ですね。「急に走り出したら危ないよ」「車は急に止まれないから、ぶつかっちゃうよ」「ボールやおもちゃが転がったときは、周囲の安全を確認してから取りに行こうね」など具体的な事例を挙げながら、衝動的な行動が危険であることを繰り返し教えましょう。
②確認不足
子どもは一つのことに夢中になりやすく、危険が迫っていることを認識できなかったり、安全確認を怠ってしまうことがあります。「どんなときでも、周りをよく見て安全を確認しようね」など、道路上では常に安全確認をするように教えましょう。「おしゃべりに夢中になりすぎず、周りをよく見ようね」など、子どもが夢中になりやすい具体的な事例を挙げながら教えることも効果的です。
危険な場所を知っておこう
警視庁によると、子どもの交通事故は自宅から500メートル以内の場所で発生しやすい傾向があります。子どもの行動範囲にある危険な場所を知り、危険回避や安全確認を促すことも必要なのではないでしょうか。
まずは危険な場所を知ることが大事です。通学路、公園・習い事・友達の家に行く道など子どもの行動範囲を、一緒に歩いてみましょう。狭い交差点、見通しの悪い場所、電柱や看板などによって死角になりやすい場所があるときは、「ここは危ないから立ち止まって確認しようね」「ここを渡るのは危ないから、近くの信号機のある交差点まで行ってから渡ろうね」など、危険回避行動を教えてあげてください。
道路や車の側で遊ばない
子どもは背が低いため、ドライバーの死角に入ってしまうことがあります。道路や車の側で遊ばないようにしましょう。
特に注意したいのが駐車場です。エンジンが停止しているから、道路よりも安全と思っていませんか?実際は車の出入りがありますし、死角もとても多いです。「駐車場は遊び場ではない」ということをしっかりと教えましょう。駐車場内を一緒に移動するときは、子どもと手をつなぐことも効果的です。
自転車の事故にも注意しよう
自転車で移動をするときも、周囲の安全を確認することが大切です。また、「2人乗りをしない」「自転車で並んで走らない」「信号を守る」「標識を守る」「暗くなったらライトをつける」などの交通ルールを守るように指導しましょう。万が一のときに備えて、ヘルメットも着用させるようにしましょう。
まとめ
・事故防止の基本は「止まる」「見る」「待つ」
・危険回避行動は、子どもの行動パターンに沿って具体的に教えよう
・行動範囲にある危険な場所を把握する
・道路や車の側で遊ばせない
・自転車の事故にも注意しよう