一般的で、かつ被害状況もそれほどひどくない交通事故の場合ならば、保険会社に処理をしてもらってそれで終わりです。
しかし、なかにはタチの悪い相手がいるのも事実。
交通事故をおこした相手がごねてきたのなら、どうすればよいのでしょうか。
基本はすべて警察に届け出と「保険会社に任す」が吉
交通事故が起きた直後に、相手が降りてきて、あなたに「何をするんだ!金を払え」「お前の家をつきとめてやる!嫌ならば金をよこせ」「警察に届けたらいやがらせをしてやる」などのことを言ってきた場合は、どうすればよいのでしょうか。
このような要求をされた場合、善良な人は大変驚いてしまいますし、「もし家族に危害を加えられたら……」と恐怖感にとらわれることもあるでしょう。
しかし落ち着いてすぐに警察に届けてください。相手の言葉を気にする必要は一切ありません。
警察に届けないと「交通事故証明書」が発行されません。このため、保険会社に依頼することもできませんから、この手順は絶対に必要です。相手と向かい合うのが怖いのであれば、車の中に戻って鍵をかけてしまいましょう。
その後に交通事故に関して相手が理不尽な要求をしてきた場合は、「すべて保険会社に任せていますので」で相手の話を打ち切るのが最善です。なかには不当な要求をしてくる相手もいますが、保険会社を通さずに勝手に示談などをしてはいけません。
このように、不当な要求をしてくる相手というのは、一度お金を払ったが最後、何度でも「おかわり」を要求してくることが簡単に想像できます。
脅迫は警察に通報を
示談の割合に関しては、警察は「民事不介入」の原則により、立ち入ることができません。
しかし相手からのアプローチが「違法性」を帯びてきたのならば話は別です。
たとえば、「殺してやる」「火をつけてやる」などですね。
このような言われ方をした場合は「脅迫」にあたります。そのため、民事不介入というところを飛び越え、刑事事件となり警察の管轄になります。
「まだ電話だけだから」「実際にけがをさせられたわけではないから」と考えず、警察に相談にいきましょう。
まとめ
・交通事故を起こした直後に、相手に「警察に言うな」と言われても、ためらいなく警察を呼ぶことが大切
・その後の手続きや交渉は、保険会社に一任する
・警察は示談の割合には関わらない(「民事不介入の原則」)
・ただし、「殺すぞ」などの脅迫があった場合は、速やかに警察に相談すべき