交通事故を起こした際、多くの人は少なからず混乱してしまいます。
そのため、「やってはいけないこと」をしてしまうことがあります。
これについて見ていきましょう。
「逃げる」は最悪の選択肢
「だれかをひいてしまった!」「だれかにぶつけてしまった!」というとき、とっさに「なかったことにしたい」と考える人もいるかもしれません。
また、「逃げよう」と思っていなくても、パニックになってしまってその場から離れてしまうこともあるでしょう。
しかしこれは最悪の選択肢と言わざるを得ません。
交通事故を起こして逃げた場合は非常に重い罪が課せられます。また、死亡事故を起こした場合に 限って言うのであれば、その検挙率は90パーセントを超えると言われています。相手に重傷を負わせた場合の検挙率も70パーセントを超えています。
また、人身事故において、相手を死亡させた場合、「人命が失われた」ということでは同じですが、「逃げたか、逃げていないか」によって点数も大きく異なります。
たとえば、「相手にも過失がある状態で」「酒酔いなどでもまったくなく」「相応の救護義務なども果たしていて」「それでも相手が亡くなってしまった場合」については、ひかれる点数は13点となります。
これに対して、ひき逃げをした場合、更にマイナス23点(当て逃げの場合は5点)が加算されます。
たとえ前歴がない人であっても、免許取り消しになってしまうのです。
その場での示談も危険
「交通事故を起こしたその場で示談をして済ませてしまうこと」もとても問題のある行為です。
相手と自分が納得して、今後もめないという確証があれば別ですが、「一度示談を成立させたにも関わらず、相手がごねてしまった場合」はとても厄介です。警察に届けていないため、交通事故証明書が発行されず、保険会社を使うことができません。後になって、どうみても交通事故で壊れた部分ではないところの修理費を、「やっぱりあの時に車が壊れていたから修理費を出せ」と詰め寄られても、反論の材料がないわけです。
「ひき逃げをしないこと」はもちろんですが、「示談には大きなリスクがあること」もきちんと知っておきましょう。
まとめ
・交通事故を起こした際、「逃げる」は最悪の選択肢
・ひき逃げは、理由の如何を問わず、一発で免許取り消しである
・死亡ひき逃げ事故の検挙率は90パーセントを超えている
・示談にすることも基本的にはおすすめできない
・示談にした場合、相手から後でごねられても、反論が難しい