北の国から「紅葉」の季節が降りて来ました。11月に入れば本州でも「紅葉狩り」の季節がやって来ます。編集部員も紅葉で印象に残っているのは
・青森、酸ヶ湯温泉から見た八甲田山
・静岡県大井川鉄道とトロッコ列車で行った井川渓谷
・京都の嵐山
といった景色です。
しかし、この季節注意しなければならない事の一つに「熊(クマ)」の存在があります。
熊は冬眠に入る前、栄養を身体に蓄えるため食欲旺盛となり、食物を求めて歩き回ります。紅葉を楽しみつつ熊に襲われないためには、どの様な点に気を付けるべきでしょうか。
熊に遭わない為に
情報を入手し、活用しよう
先ず、熊に遭遇しない事が一番です。
入山する前には、地元の県市町村からネット等の情報で発出されている「熊の出没情報」を入手し, 危険な地域には近付かないようにしましょう。
特に人を襲った熊は再び襲う危険性があると言われております。
熊に自分の存在を知らせよう
次に大切な事は、「自分」の存在を熊に知らせる事です。
熊鈴やラジオで音を鳴らしたり,大声で話しながら歩くことが必要です。
「熊自身も人間が怖く人の気配を感じると基本的には逃げていく」と言われておりましたが、「人肉の味を覚えて人間を襲うようになった」との報道もありました。
しかし、不意に出くわす状況が一番危険であるため、自分の存在を知らせることが重要である事に変わりありません。
活動時間や気象状況に気をつけよう
熊の活動時間帯は,朝夕・黎明薄暮時が活発と言われております。この時間帯を避ける事が必要です。
天気が悪くて薄暗い日は,昼間も活動することがあるため注意が必要です。
万一、熊に遭遇したら
不幸にも熊に遭遇してしまったら、攻撃される前に距離をとる事が重要です。
①立ち去る
遠くで発見した熊ならば襲われる心配は少ないため,早期に発見した場合は立ち去る事が重要です。
②騒がない
熊に遭遇した後、大声を出したり,物を投げつけることは,熊をいたずらに興奮させるだけです。まず,落ち着いて行動する事が必要です。
③そっと離れる
熊との距離を保つことで,お互いの興奮を静める効果があります。慌てて背中を見せ逃げ出すと熊は追いかけてくる事が多いそうです。
熊の走る速さは時速50km以上と言われますから100mを7秒程度で走る事になり、オリンピック金メダリストのウサイン・ボルトでも到底敵わない速さになります。逃げきれる事は、ほぼ不可能と言えるでしょう。
熊に背中を見せずに向き合ったまま,落ち着いてユックリと後退し十分な距離を取るようにしてください。
もし,熊が攻撃してきたら
「熊に遭ったら死んだふりをせよ」というのは迷信、というのが現在の通説であります。
熊が人を襲う理由としては
①人を食べる目的で襲う
②戯れ、苛立ちから襲う
③人を自分のテリトリーから排除するため襲う
④子熊を守るため襲う、などが考えられます。
熊が実際に攻撃してきた時は、何らかの対処をせざるを得ません。この時有効とされている物には、鉈や熊撃退スプレーが有効という話も聞きますが、自分自身も無傷という訳にはいかないでしょう。抵抗する意思のない方は、出来るだけ窪みにうつ伏せになり、頭部、頸部、腹部を守る姿勢を取り、致命傷を受ける前に熊が立去る事を期待するしかありません。
晩秋の山を楽しむためには、多少、人が多くても皆の通る道、皆の楽しむ場所で過ごされる事が種々の危険から自分の身を守る最善の方法であります。
まとめ
・熊と対峙するまでには、接近⇒遭遇⇒対峙の段階がある
・対峙に至るまでのプロセスを断ち切る事が重要
・出没情報の入手:出没する、範囲・時間帯には近付かない
・早期発見:見通しの良い道を歩き、登山道から外れた場所に行かない
・近付かない、近寄らせない:熊鈴等の活用
・早期退避が重要
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