熊本地震の際、大人と同じ食べ物を食べられない小さな子がいるママの中には、ベビー用の麦茶やお菓子を買い置きしておいて良かったという人がいました。離乳食を含めて備蓄をはじめたというママもいます。最低でも3日分、1週間分あればなお安心と語るママも。「ママたちの熊本地震」サイトに寄せられたそれらの体験談や自分の体験、それに防災士・柳原志保さんから学んだ日常備蓄の記事から、食料備蓄について考えてみたいと思います。
柳原さんに学んだ「続けられる備蓄」
熊本地震に遭ってから、食料備蓄が必要だとは思いながらも、思考停止状態に陥っていた私。「ローリングストック法」などという言葉を知ってはいたものの、具体的にどうしたらよいのか、皆目見当がつきませんでした。そんな時、「ママたちの熊本地震」サイトの取材で防災士・柳原志保さんに食料備蓄のポイントについて伺うことができたのです。
柳原さんは、東日本大震災で被災した経験があります。今は熊本県玉名郡和水町に住み、防災士として活動されています。東日本大震災の時は、2週間避難所生活を送られたそうです。そんな柳原さんから学んだ備蓄のポイントは、まず「構えずに楽しくできる、続けられる方法で備蓄する」ということ。具体的には、特売日を利用して食べなれたものをまとめ買いするという方法。更に、日常的にこれらのものを消費し、また特売日に買い足す、ということをします。例えば、好きなお菓子を特売日にまとめて買っておき、時々自分へのご褒美のように消費する。そしてまた買っておく。そのような方法で備蓄のハードルを下げていくのが重要だと言います。備えに完璧も正解もないという柳原さんの言葉から、何か特別なことをしなくてはならないのかと思っていた私は、肩の荷が下りた気分だったのでした。
お菓子は備蓄に必須
子供や自分が食べなれたお菓子を備蓄しておくと良いと柳原さんも言っています。私もこの意見には大賛成です。熊本地震に遭った時、子供の「何か食べたい」「お腹減った」に答えてくれたのは、普段から多めに買っていたチョコレートでした。主人も子供も大好きなチョコレートですが、私も本震から一晩明けた朝、一番に食べたのがこのチョコレートでした。柳原さんが言うように、お菓子の他コーヒーをいつも飲んでいる人はコーヒーといった嗜好品を用意しておくのは弱っている時にほっとするためにも重要なことだと私も思います。ママ達へのインタビューでも、お菓子は必須だという意見が複数ありました。
備蓄の基本は「食べなれたもの」
「熊本地震の後買い出しに行ったけど物が少なく、日頃食べないようなものを買ってしまったが、いまだに残っている」というママもいました。このママは、お菓子はたまたま食べなれているものを買い置きしていたのでよかったとのことですが、備蓄は日頃食べなれているものにした方がよいと言っています。私もそう思います。食べなれているものに加え、避難所で配られにくいもの、例えば離乳食やミルクを含めて備蓄しておくのが必須です。加えて、ライフラインが止まった時のため。柳原さんが言うように「一家に一台カセットコンロ」を実践するのが大事です。
また、日頃から無洗米を食べていたのでよかったというママもいます。米を洗うのは水が大量に必要ですので、水道が使えない時に洗わなくてよい無洗米はいいなと私も思いました。実家が兼業農家なので今は無洗米ではない米を日常使いしていますが、米を買うことになったなら無洗米を日常使いにしておきたいと思っています。
まとめ
・特売日にまとめ買い→日頃から消費→また特売日にまとめ買い、と続く方法で備蓄しよう
・自分や子供が食べなれた「お菓子」などの嗜好品は備蓄に必須
・日頃からよく食べているものを備えておくのが大切
・お米はできれば無洗米を備蓄しておこう
参考サイト
◆歌うママ防災士・柳原志保さんに学ぶ、今日から始められる「日常備蓄」