車両火災が発生する原因は様々です。総務省消防庁によると、平成30年の車両火災件数は3,660件となり、70人の死者が出ています。平成29年の3,863件と比べると203件減少していますが、それでも1日10件程度、車両火災が発生していることになります。
車両火災の出火原因として多いのは排気管となり、件数は627件。全体の17.1%を占めます。また車両火災は、不注意からも発生します。何気ない行動が大事故につながることがあるのです。
そこで今回は、車両火災が発生する原因と対策について詳しくご紹介いたします。
車両火災が発生する原因と対策について
車両火災が発生する原因はいくつかあります。
ここからは、車両火災発生原因と対策について紹介します。
・エンジンオイルのメンテナンスを怠る
エンジンオイルに関する車両火災が発生しています。車両を安全に利用する為には、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。エンジンオイルのメンテナンスを行わずにいるとオイルが劣化し、エンジンが破損する危険性が高まります。最悪の場合、車両火災が発生してしまうのです。
エンジンオイルによる火災を防ぐ為には、定期的なメンテナンスが必要となります。適した時期にエンジンオイルのメンテナンスをすることにより、火災の発生を防ぐことができるのです。安全に車両に乗る為にも、定期的にメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
・収れん火災
収れん火災により、車両火災が発生することがあります。収れん火災とは、水が入ったペットボトルやメガネのレンズ等に太陽光が屈折したり、反射したりして周囲の可燃物を発火させることです。これは、虫眼鏡を使用して太陽光を集めて発火させる現象と同じです。
車の窓ガラスやダッシュボード等、太陽光が入る場所に透明の物を置くことにより、光が屈折もしくは反射して火災が発生することがあるのです。収れん火災により、ダッシュボードが溶けたり車内に置いていた雑誌が燃えたり、シートが焦げたというケースがあります。
収れん火災が発生しやすい時間帯は夕方です。季節は冬が多いでしょう。太陽の高度が低くなることや乾燥しやすい季節であることが原因です。
火災を防ぐ為にも、収れん火災を引き起こす原因となるものを車内に置かないようにしましょう。ペットボトル以外では、鏡や透明の吸盤、収れん火災を引き起こす原因となるので注意します。吸盤を取り付ける場合は、透明のものを避けるようにしましょう。
またダッシュボードに置いたライターも高温により破裂したり、発火したりすることがあるので気を付けたいところです。
・エンジンルーム内にウエスを置き忘れ
エンジンルーム内にウエスや軍手、タオル、段ボール等の可燃物を置き忘れることにより、車両火災が発生することもあるのです。国土交通省の調査によると、平成21年に公表されている車両火災の件数は717件です。うち72件が可燃物の置き忘れによるものでした。油が染み込んだウエスや軍手は、より発火する危険性が高くなります。車両の点検や整備をした後は、エンジンルーム内に可燃物が残っていないか、念入りに確認しましょう。
・アクセルを踏み込むことによる火災
エンジンをかけたまま仮眠している時に、火災が発生した事例があります。仮眠中にアクセルを踏み込んでしまい、エンジンの高回転状態が続いたことにより火災が発生してしまったのです。駐車場での仮眠には注意が必要です。
まとめ
・車両火災が発生する原因はいくつかる
・エンジンオイルのメンテナンスを怠るとオイルが劣化、エンジンの破損により車両火災が発生する危険性が高まる
・収れん火災も車両火災の原因の一つ
・ダッシュボードや窓ガラス付近に火災を引き起こす原因となる物を置かない
・エンジンルームにウエスや軍手を置き忘れることが原因で車両火災が発生することがある
・仮眠中にアクセルを踏み込んだことで火災が発生した事例がある
参考サイト
◆JAF [Q]車両火災の原因は?
◆平成22年4月 国土交通省自動車交通局 エンジンルーム内の可燃物置き忘れなどに関する調査結果
◆いわき市消防本部 収斂(しゅうれん)火災をご存知ですか?