東日本大震災では水道管へのダメージ・停電による水道施設の停止などにより、19都道府県約257万戸で断水が発生しました。
水は生命維持や生活のために欠かせないライフラインですから、災害時に水を確保するための方法を知っておくことが重要です。
東京都は災害時の断水に備え、「災害時給水ステーション」という対策を行っています。今回は災害時給水ステーションについてお伝えするので、災害時の水の確保について考えてみませんか?
災害時給水ステーションとは

災害時給水ステーションとは東京都が行っている災害対策の一つで、災害などで断水が起こった時に水を配る場所・取組のことです。災害時給水ステーションは、「吸水拠点」「車両による輸送・給水」「消火栓を利用した給水」の3つに分類することができます。
給水拠点は都内213箇所の浄水場・給水所・応急給水槽に開設する給水所のことです。給水拠点は半径2キロメートルに1つ設置されています。最寄りの給水拠点を調べておくと、いざという時に安心です。ハザードマップなどにも記録しておきましょう。
車両による輸送・給水は、給水拠点から離れている場所に車で水を運び、給水が行われます。
消火栓を利用した給水は、給水拠点からの給水を補うために設置されます。避難所付近の指定された消火栓に開設される給水所です。
東京都以外の取り組み
災害時給水ステーションは東京都の取り組みですが、他の都道府県でも災害時の給水について様々な取り組みが行われています。
横浜市では配水池、災害用地下給水タンク、緊急給水栓などを設け、災害時に応急給水を行えるようにしています。
大阪市では震災後3日間を目安に避難所に仮設水槽を設置し、給水を行うとしています。病院などの重要施設には車両による給水が行われます。
災害時の給水は各都道府県によって対応が異なります。必ず自分が住んでいる場所の災害時の応急給水法や給水場所について、情報を収集しておきましょう。
防災グッズの中にポリタンクや給水袋を用意しておく

災害時給水ステーションや応急給水所を利用するにあたり、水を入れるための入れ物(ポリタンク)を各自で用意しておく必要があります。
ポリタンクが嵩張る場合は、非常用給水袋を準備しましょう。畳んで収納できるため、防災リュックなどにも収納できます。
非常用給水袋は、手で持つものからリュックのように背負うことができるものまであります。容量も数リットル~10リットルと幅があります。女性・子ども・お年寄りがいる家庭は大型のポリタンクや給水袋だけでなく、各自が持てる容量の給水袋を用意しておくと安心です。
まとめ
・災害時給水ステーションとは災害時に応急給水できる場所のことである
・災害時の応急給水法は自治体によって異なるため、自分が住んでいる自治体の方法を調べておく
・ポリタンクや給水袋など、水を入れる入れ物を準備しておく
参考サイト
◆東京都水道局:「災害時に水を配る場所 ~災害時給水ステーション~」
◆横浜市水道局:「災害時給水所」
◆大阪市水道局「地震時における水の確保(応急給水)」