お子さんの迷子対策、あなたのご家庭ではどのようにしていますか?
親から離れてはいけないと言い聞かせる、子供の手を離さない、迷子紐(ハーネス)を使う、距離が離れるとアラームが鳴る迷子防止グッズを使うなど、いろいろな対策を取っていることでしょう。
しかし、親も子も気をつけていても、ちょっとした不運が重なって迷子になってしまうことはあるのです。また、子供の迷子は、子供のだけのせいでもありません。
今回は子供が迷子になってしまったときの対策について、ご紹介します。
「迷子にならないように」だけでは役に立たない
出かける前に、子供に「まいごにならないよう、親のそばを離れてはいけない」と言い聞かせているご家庭がほとんどだと思います。もちろんそう伝えるのはとても大切なことですが、それだけでは足りません。
それとセットで、もし離れてしまったら、もし迷子になってしまった時にはどうすればいいのかを、子供と取り決めておくことがポイントです。
迷子になっても、ひとりで動き回らせない
ショッピングセンターやテーマパークなどの人混みに出かけるときは、あらかじめ「親から離れてはいけないよ。もし、離れてしまったら、ひとりで動き回らないで、お店の人に迷子になったと言おうね」と伝えておきましょう。
できれば、動き回ってはいけない理由として、「私も〇〇ちゃんのことを探すから、〇〇ちゃんが動き回ってしまうと、見つけられなくなってしまうよね。だから親とはぐれた場所から動かないでいてね。」とやさしく説明しておくと、子供も理解しやすくなりますよね。
お店の人に知らせる
迷子になってしまったら、すぐにお店の人に助けを求めることを日頃から教えましょう。
子供が迷子になりやすいショッピングセンターなどの大型商業施設は、楽しい憩いの場であると同時に、不特定多数の人が集まってくる場所でもあります。どんな人がいてもおかしくありません。親とはぐれてしまった子供だとわかれば、連れ去ろうと考える人もいるかもしれません。犯人は親切な人のふりをして「一緒にお母さんを探してあげる。」などと言って近づいてくるかもしれませんよね。ですから、お店の人以外には、ついて行ってはいけないと子供に話しておくことも有効です。
放送で呼び出してもらう
お店の人に助けを求めれば、店舗の迷子受付などで保護してもらえ、館内放送で親を呼んでもらうことができることを、子供に伝えておきましょう。教える時は、子供がイメージしやすいよう工夫して説明するといいでしょう。店内で館内放送が聞こえた時には、「ほら、ああいう風に、お店中に聞こえる放送で呼び出してもらえるんだよ。」と言えば、子供ももしもの時に安心できますよね。
迷子になった子供を責めない
ふと見たら、先ほどまでいた子供の姿が見えないときの血の気の引くような恐怖は、子供をお持ちの方なら、きっとおわかりになるかと思います。
親としては死ぬほど心配したからこそ、子供の無事な姿を見たあとに、今度は猛然と腹が立ってきて、「どうして、離れたの!離れちゃダメってあんなに言ったでしょ。こんなに心配させて!」と子供を責めてしまいがちです。
でも、子どもも好きで迷子になったわけではありませんよね。迷子になってしまった子供が不安の中、やるべきことをやった結果、無事に親子再会できたとも言えるのです。ですから、子供のがんばったことに目を向けて、その判断力と行動力をまずはほめてあげてあげましょう。
子供になにか教える時は、できるだけシンプルにすることがポイントです。
覚えることが多いと、子供はいざという時に迷い、対応することができなくなってしまうおそれがあるからです。もし迷子になってしまった場合は、その体験が子供の成長につながるよう、そして次の予防にも活かせるよう、親は導いてあげたいものですね。
まとめ
・迷子になったらどうする?を教える
・迷子になっても、子供ひとりで動き回らない
・迷子になったら、「お店の人」に知らせる
・迷子になった子供を責めない
参考文献
親子で実践!犯罪・危険・事故回避マニュアル「小宮信夫著」主婦と生活社