個人防護具(PPE)の一つであるマスクは、咳エチケットには欠かせない存在です。
感染性物質に汚染するリスクがあるとき、適切なマスクを選択し病原微生物から自分自身を守ってくれるとても大切なものです。
咳エチケットにはまずマスクを着用することです。
感染症対策の一つである咳エチケット、改めてマスクについて考えていきましょう。
マスクをする意味

マスクは血液や体液のしぶきが、鼻腔や口腔粘膜に付着するのを防ぐ効果があります。
咳が出ている人に対して、予防効果として自分自身を守る意味でマスクを着用する場合もあります。
私たち看護師は院内で患者さんの痰を吸引するとき、痰のしぶきを浴びる可能性があるため、マスクを着用する義務があります。
自分自身が咳をしている場合は必ずマスクを着用していきましょう。
とくに冬季は感染症が蔓延する時期でもあるため、予防の意味でもマスクの着用を習慣にしていくことも大切です。
咳エチケットとは?
あらためて咳エチケットとはどのようなことを意味するのでしょうか?
①感染源となる咳やくしゃみのしぶきを封じ込めるための対策
②咳やくしゃみが出るときはマスクを着用する
③マスクをしていないときは、ティッシュペーパーなどで口と鼻を覆う、または肘で口と鼻を覆っていく
③分泌物が付着したティッシュペーパーは直接ゴミ箱に破棄する
④咳エチケットには手指衛生が必須
マスクの間違った使用例とは?

一般に市販されている簡易マスクの間違った使い方をいくつか挙げてみます。
①鼻出し族(マスク使用中)
マスクを着用している人の中に、鼻を出してマスクをしている人がいますがこれは完全にNGです。
せっかくマスクをしていても、これでは感染対策が全くできていません。
鼻から病原微生物を吸い込んでしまい、あっという間に感染症に罹患してしまいます。
②腕章族(マスク使用後)
1度使用したマスクを再使用するため、自身の腕に巻き付けている状態です。
咳やくしゃみのしぶきが付着した使用済みのマスクを腕に巻き付けていることで、感染を周囲に飛散させている状態ですね。
③ポケット突っ込み族(マスク使用後)
1度使用したマスクを再使用するために、ポケットに無防備にしまい込んでいる状態です。
上記の腕章族にどことなく似ていますね。
④わしづかみ族(マスク使用後)
1度使用したマスクを再使用するために、折り曲げて持ち運んでいる状態です。
腕章族、ポケット突っ込み族に匹敵していますね。
マスクは鼻まで覆うように着用しなければ意味がありません。
市販の簡易マスクは再使用せず単回で使用していきましょう。
あらためて見直したい冬季の咳エチケットにはマスクの着用が必須です。
自身を守る意味でもマスクの着用を義務付けていきましょう。
まとめ
・咳エチケットにはマスクの着用が効果的
・冬季は感染症が蔓延するため予防の意味でもマスクの着用を習慣にする
・咳エチケットの意義を理解する
・マスクの間違った使用例(鼻出し族、腕章族、ポケット突っ込み族、わしづかみ族)をそれぞれ理解する