新型コロナウイルスの流行が続いています。夏場のマスク着用はむれなどの不快感や、吹き出物や接触性皮膚炎などの症状を引き起こすことがあります。マスク着用によるトラブルを少なくするためには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
マスクを清潔に保つ
一日中使用したマスクは汗、皮脂、化粧などが付着しており、不衛生な状態です。また、汗などで濡れたマスクを着用し続けると、息苦しさや肌トラブルの原因となることがあります。
不衛生なマスクを繰り返し使用することは、不快感や健康上のトラブルにつながります。使い捨てマスクは1日使ったら捨てるようにしましょう。布マスクやウレタンマスクは1日使ったら洗剤を使って洗濯します。
夏場は汗や皮脂の分泌量が多くなる時期であり、マスクが汚れやすい環境にあります。外出の際は必ず替えのマスクを所持し、汚れたときはすぐに交換できるようにしておきましょう。
マスクを使い分ける
マスクは素材によって得意分野に差があります。不織布マスクは飛沫カット率が高いものの、熱がこもりやすいです。綿ガーゼやシルクでできた布マスクは不織布マスクと比較すると飛沫カット率が低下するものの、肌ざわりがよく肌負担の軽減につながります。
このようなマスクの得意分野を理解し、自身の肌の状態や使用する状況によって使い分けることは、トラブルを軽減させることにつながります。人と至近距離で会話をするときや、人が集まりやすい場所に出かけたりするときは不織布マスクを着用し、会話をしないとき・夏の暑い時期・ソーシャルディスタンスがしっかり保つことができる環境では肌トラブルの少ないマスクを着用するなど、できる限りの工夫をしてみましょう。
こまめに汗を拭く
マスクを着用している部分は、普段以上に汗をかきやすい状態にあります。清潔なタオルなどでこまめに汗を拭きとるようにしましょう。ゴシゴシこすってしまうと肌トラブルを引き起こすので、優しく拭き取るようにしてください。
汚れたタオルを使うと、肌トラブルを引き起こすことがあります。清潔なタオルを使うようにしましょう。
熱中症リスクがあるときはマスクを外す
厚生労働省は、マスクを着用しているときは着用していない時に比べて、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなどの身体的負荷がかかることがあるとしています。夏場のマスク着用は熱中症のリスクが高いと言えるでしょう。
厚生労働省は熱中症予防のために、高温多湿の環境下では、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合に、マスクをはずすように注意をうながしています。それ以外の場合は、人と人の距離が十分に取れる場所に移動し、一時的にマスクを外して休憩するなどの対策を取り入れましょう。
まとめ
・マスクを清潔に保ち、肌トラブルの軽減に努める
・マスクを使い分ける
・汗をかいたときはマスクを外し、優しく拭きとる
・熱中症リスクがある環境下ではマスクを外す
参考サイト
◆公益財団法人長寿科学振興財団「感染防止のためのマスクの効果・選び方・注意点」
◆厚生労働省「「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント」