まだ乳幼児期の子どもがいると、災害にあったときに数多くの困難が生じます。
今回はそんな小さなお子さんがいるご家庭の防災対策として、「ミルク」の重要性とその保存期間について解説していきます。
※以下では、「ミルク=人工乳」とします。
母乳育児の人でも、災害時用のミルクの用意をしておくべき
乳幼児を母乳で育てている人もミルクで育てている人も、また母乳とミルクの混合で育てている人もいます。
完全ミルク育児で育てている人や混合で育てている人は当然災害時にもミルクが必要となりますが、母乳だけで育てている人も非常時の持ち出し袋にミルクを入れておくと安心です。
母体は非常にデリケートなものです。
強いストレスにさらされると、一時的に母乳が止まってしまうことがあります。災害時に受ける大きなストレスで、母乳が出なくなる可能性も十分にあるわけです。
また、避難所に授乳室がなく、授乳がしにくい環境に置かれる可能性もあります。
このような非常事態でも、ミルクがあれば乳幼児に栄養を与えられます。
災害時に備えて確認しておきたいこと
普段からミルクをあげているのであれば、災害時にも同じミルクを使うようにするとよいでしょう。災害時の持ち出し袋に、飲みなれたミルクを入れておいてください。
また、粉ミルクの賞味期限についても確認しておきたいものです。粉ミルクの賞味期限は未開封の状態で、だいたい1年程度です。
開封してしまった粉ミルクは1か月程度しかもちませんから、この点にも留意したいものです。
なお、ミルクメーカーの大家として知られている「明治」では、「ほほえみらくらくミルク」として、液体状のミルクを販売しています。水もお湯も必要とせずに入れられるこのミルクは賞味期限が1年半もあるもので、災害時に非常に頼りになります。
現在ではキューブタイプのミルクなども出ていますから、非常時に備えて用意しておきたいものです。
乳幼児を抱えての避難は、成人だけで行う場合とまったく異なります。大人ならば非常時の食べ物にも融通が利きますが、乳幼児の場合はそうもいきません。
非常時に備えて、しっかり準備しておきたいものですね。