2017年1月18日イタリア中部で立て続けに起こった地震による雪崩が発生し、グランソッサ山の麓にあるホテルが巻き込まれたという災害がありました。
現在も救難作業が進められていますが、30人ほどが巻き込まれているとの事です。
現場付近は大雪と吹雪により救難隊の到着が難しく、到着した時にはホテルの上層階は雪で埋もれてしまっているとの事です。1人でも多く助かる事を祈ります。
現在も救難作業が進められていますが、30人ほどが巻き込まれているとの事です。
現場付近は大雪と吹雪により救難隊の到着が難しく、到着した時にはホテルの上層階は雪で埋もれてしまっているとの事です。1人でも多く助かる事を祈ります。
遠い海の先の出来事ではありますが、日本も世界有数の豪雪地帯を抱えていると共に、地震大国ですから他人事ではありません。
日本においても1986年(昭和61年)1月26日現新潟県糸魚川市の柵口(ませぐち)地区において雪崩が起こり、13名の方がお亡くなりになりました。
今回は複合的に起こる災害からの避難方法を、地震と雪崩による災害を例に考えていきます。
日本においても1986年(昭和61年)1月26日現新潟県糸魚川市の柵口(ませぐち)地区において雪崩が起こり、13名の方がお亡くなりになりました。
今回は複合的に起こる災害からの避難方法を、地震と雪崩による災害を例に考えていきます。
地震と雪崩の関係
崩れやすい斜面に追い打ち

特に積雪が続く時期は表層雪崩が起きやすくなる傾向があります。
東日本大震災の翌日である2011年3月12日に発生した長野県北部地震では土砂災害と併発する形で雪崩が発生しており、表層雪崩だけでなく全層雪崩も併せて多発しました。
雪崩が起こった新潟県及び長野県の市町村では300cmに達する積雪が1月に観測されており、雪が厚く積もっていた事と、全層雪崩が起きやすいとされる春先の雪溶け時期が近かった事も原因と考えられます。
もし、1月の豪雪期に起きていたら救助の遅延や大量の積雪に伴う雪崩被害の拡大といった問題が起こっていたかもしれません。
防災科学技術研究所が行った調査結果を見ると、比較的積雪が安定して積もっていた場所でも雪の塊が崩れるようにして落ちている箇所もあり、地震の影響で通常なら雪崩が起こらない場所でも発生していた事が分かっています。
この時の被害として雪崩以外で注目されるのは、「地震により倒壊した建物の上に積雪が確認される」家屋があり、重みによる倒壊といった二次災害が懸念されるケースがある事です。
複合的災害での避難方法
慎重な避難と救援要請
地震による雪崩災害が想定される時期は、深い積雪により交通網が麻痺し、孤立し易い時期に起こる事が特徴です。
その為、「被災者が自ら身を守るようにする事」が対策方法として重要なポイントになります。
まず、普段から暮らしている場所が「斜面や冬場積雪が多く山の様になる場所かどうか」を確認する様にしましょう。
地震による雪崩は傾斜がなだらかな場所でも起こっています。
地震が起こったら慎重に外へ避難する必要があるのですが、ここで注意が必要です。
斜面に近い場所に住んでいると、雪崩が来る可能性から出来るだけ早く離れたくなりますが、家から出た場所で「屋根に積もった雪が突然落ちてきて下敷きになる危険性」もあります。
頭上や足元の安全を確認しつつ安全な場所まで避難するようにしましょう。
出来るだけ「暖かい服装での避難」になる事も忘れてはいけません。
雪崩全般に言える注意事項としては、過去に雪崩が発生した場所には近寄らないという事も大切です。
地震が起こった時に広い場所へ避難するのは重要ですが、避難場所の裏山にアバランチシュートと呼ばれる雪崩が通った跡がある様な場所は注意が必要です。
避難場所へ行くまでの経路も同じような危険がある場合があるので、雪国に出掛けたり生活する時はハザードマップなどを用いて調べておくと良いでしょう。避難出来たら寒さから身を守る為に、屋内へ入り暖かくしましょう。
地震が起こった時に広い場所へ避難するのは重要ですが、避難場所の裏山にアバランチシュートと呼ばれる雪崩が通った跡がある様な場所は注意が必要です。
避難場所へ行くまでの経路も同じような危険がある場合があるので、雪国に出掛けたり生活する時はハザードマップなどを用いて調べておくと良いでしょう。避難出来たら寒さから身を守る為に、屋内へ入り暖かくしましょう。
そして積雪期は救援要請をしてから救助が届くまで他の地域や時期と比較すると時間が掛かる可能性が高くなります。
吹雪であれば、ヘリコプターを用いた救援も期待できません。
早い段階で周囲の状況をまとめて、救援要請を消防や警察に発信しましょう。
吹雪であれば、ヘリコプターを用いた救援も期待できません。
早い段階で周囲の状況をまとめて、救援要請を消防や警察に発信しましょう。
「地震と雪崩」という複合災害では、冬場の寒さという時期的な問題も考えながら自らを守る必要があります。
発災直後はパニックになりがちですが、落ち着いて避難出来るよう日頃から避難手順の確認をする様にしましょう。
発災直後はパニックになりがちですが、落ち着いて避難出来るよう日頃から避難手順の確認をする様にしましょう。
【まとめ】
・地震が起こると雪崩が普段起こらない場所でも起こる可能性がある
・雪崩から逃れる為に早急な避難が必要だが、頭上からの落雪や寒さ対策も必要
・普段から避難手順と経路を確認しておこう
・雪崩から逃れる為に早急な避難が必要だが、頭上からの落雪や寒さ対策も必要
・普段から避難手順と経路を確認しておこう
参考サイト
◆2011 年3 月12 日に発生した長野県北部地震と大雪の複合災害 防災科学技術研究所主要災害調査 第48 号
◆雪崩に気を付けましょう! 国土交通省北陸地方整備局 新潟県土木部砂防課
◆イタリア中部で雪崩 ホテルで「多数死亡」 BBC NEWS JAPAN
◆雪崩に気を付けましょう! 国土交通省北陸地方整備局 新潟県土木部砂防課
◆イタリア中部で雪崩 ホテルで「多数死亡」 BBC NEWS JAPAN