災害に遭遇したときは気持ちが激しく動揺したり、冷静な行動がとれないことが予想されます。また、リスクを認識せずに行動してしまうことにより、二次災害を引き起こす恐れがあります。
今回は被災時のNG行動についてお伝えします。万が一のときこそ落ち着いて行動し、二次災害の予防に努めましょう。
電源・ブレーカーを入れたままにしない
地震が起こった時に、電化製品の電源を入れっぱなしにしたり、ブレーカーを入れたままにしておくのはNGです。
地震の際に、電気関係の火災が多発しています。阪神淡路大震災では、停電が復旧した際におこる通電火災が多く発生しました。東日本大震災では、本震で発生した火災のうち、原因が特定されたものの過半数が電気関係からの出火であることがわかっています。
電気関係の火災を防止するためにも、地震で停電した際は、電気機器の電源を全て落とし、プラグをコンセントから抜いてください。避難をするときは、ブレーカーを必ず落としてください。もしも地震によって電熱器具や電源コードが破損した場合、プラグをコンセントに繋いだままにしたり、ブレーカーを入れたままにしておいたりすると、停電から復旧した際に出火する可能性があるからです。
避難先から自宅に戻ったときは、いきなりブレーカーを入れてはいけません。通電火災のリスクを下げるためにも、プラグをコンセントから抜いていることを確認のうえ、安全を確かめながら通電をしてください。
火を使わない
停電時に灯りを灯すために、ろうそくやライターを使うのはNGです。周囲の安全が確認できない中で裸の火を使う行為は、火災発生のリスクを高めます。特に地震によって粉塵が舞っている状況や、家屋倒壊によって可燃物が散乱した状況で裸の火を使うと、引火して火災が発生する恐れがあります。日頃から懐中電灯をしっかり準備し、ろうそくやライターを使わなくてもいいようにしておきましょう。
エレベーターを使わない
災害時にエレベーターを使って逃げる行為はNGです。問題なく動いているように見えても、見えない箇所が故障している可能性があるからです。また、使用中に余震がきたら、そのまま中に閉じ込められてしまうかもしれません。災害時は非常階段などを使って逃げてください。
河川・用水路・斜面など危険な場所に近づかない
河川・用水路・斜面などは、津波や洪水、土砂災害のリスクが高い場所です。災害発生時や災害の発生が予想されるときに、これらの危険な場所に近づく行為はNGです。絶対に近寄らないようにしましょう。
集中豪雨や台風で浸水が始まったり道路が冠水したりすると、避難することが難しくなく場合があります。徒歩での移動には流されるリスクやマンホールに落下するリスクがあります。車での移動は車のドアが開かなくなって車内に閉じ込められたり、車ごと流されたりするリスクがあります。避難をするときは「安全なうちに徒歩で」行いましょう。
土砂災害の前兆として、「崖に亀裂が入る」「小石がパラパラと落ちてくる」「どろのにおいがする」といった現象が見られることがあります。早めに安全な場所に避難をしてください。
まとめ
・電気のつけっぱなし、ブレーカーを入れっぱなしにしたまま避難することはNG
・停電時に裸の火を使うのはNG
・エレベーターでの避難はNG
・河川、用水路、斜面などに近づく行為はNG
・プラグはコンセントから抜き、ブレーカーを落としてから避難をする
・懐中電灯など安全な器具を準備しよう
・非常階段を使って避難をする
・安全な段階で避難を完了させる