2016年12月13日、国立感染研究所は「直近のノロウィルス感染者数を発表し、10都道府県で警報レベルに達している」と発表しました。
12月から1月に掛けて流行シーズンを迎える事もありますます注意が必要になってきます。
今回は、ノロウィルスに感染しない為に必要な衛生管理の注意点をおさらいしていきましょう。
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感染経路
どこから感染するのか
ノロウィルスは感染すると腸管に達してから増殖し、おう吐や腹痛、下痢、発熱などの症状を引き起こします。
その主な感染経路は経口感染です。
口からウィルスが入り、腸へと感染していきますが、他の病原菌より少ない数でも感染するのが特徴です。
常温での生存性が強く、感染者のおう吐物や排泄物、生の貝、調理が不十分な食品が感染源となります。
それらに触れた手でドアノブなどに触れる事でウィルスが拡散されるため注意が必要です。
しかし人工的に培養を行う事が難しいことから、ワクチンなどの対抗策が研究途上となっています。
万が一感染すると、水分を多めにとるといった対処療法しか出来ないため、1から2日ほど大変苦しい思いをする事になります。
予防方法
手の汚れに注意!
苦しい思いをしない為にも、感染を予防する事が重要になってきます。
特に外出時やトイレに行ったあと、入念に手洗いを行う事が必要です。
ノロウィルスに対して石鹸は殺菌効果を発揮する事が難しいけれど、菌を洗い流す事によって予防効果を上げる事ができます。
しっかりと手を濡らしてすすぎ、石鹸を泡立てて洗い流しましょう。
爪の間、指の間などは念入りに洗うようにしてください。
温水を用いればより効果的です。
せっかく手を洗っても拭き取るタオルが不潔では意味がありません。一人暮らしの方も洗濯を面倒くさがらず、洗ったタオルを常に用意しておくようにしましょう。
部屋に入る扉のドアノブや手すりなども拭き掃除をしておくと、より安心です。
口から入って来るという点では食事や食器も注意が必要です。
食器や調理器具は熱湯につけたりして消毒するようにしましょう。
ノロウィルスは熱に弱い
ノロウィルスは85℃以上の温度に弱く、1分以上加熱する事で殺菌する事が出来ます。
食材に関しても、しっかりと熱を通して殺菌するようにしましょう。特に体内に菌を蓄える二枚貝には注意が必要です。
夏と比較して冬場は雑菌の繁殖が抑えられるイメージがありますが、殺菌されている訳ではありません。
食材の芯まで熱が通るよう、冷凍食品であっても電子レンジで解凍したりしてから調理するようにしましょう。
お正月、初もうでに行った時、出店で食べ歩きをする機会もあるかと思いますが、手が食べ物に触れると感染する可能性がありますので、直接触らないよう心がけましょう。
年末年始は美味しい物を食べることが多くなる季節です。
食中毒などに気を付けて素敵な時間を過ごしてくださいね。
まとめ
・ノロウィルスは12月~1月に流行する
・口から入って感染する
・手洗いや食器の衛生環境、食材の加熱に注意する