「オートロックは安心かどうか」ということは、しばしば問題になります。
今回はこれについて、そのメリットと危険性について見ていきましょう。
オートロックのメリットとは
空き巣の侵入は、そのうちの半数近くが「鍵がかかっていなかったため、部屋に入りこむことができた」というものです。
後述しますが、オートロックの場合でもたしかに「鍵がかかっていない状態」になることはあります。しかし、オートロックではないときと比べてそのリスクは極めて少なくなります。何しろ、「自分で鍵をかけなくても(万全とは言えないものの)自動で鍵がかかる」のです。
また、オートロックを採用しているのはマンションなどが多いでしょう。これらは、個別の部屋にだけ鍵があるのではなく、玄関ホールなどもオートロックで管理をしているところが多いと思われます。そのため、鍵を何重にでもかけることができるのです。
「100パーセント安全」というわけではない
しかしオートロックも100パーセント安全なわけではありません。
まず、「自動で鍵がかかる」というところから見ていきましょう。
システムが認識して鍵がかかるまでの間には、わずかながらタイムラグが生じます。このため、「マンションの住人のような顔をして、ほかの人間の後ろについていく」などの方法で突破できてしまいます。加えて、現在はセンサー自体に働きかけて、それを無効にしてしまうやり方をとる犯罪者グループもいます。
「番号を押さなければ開かないから安心」というのも、かなり危険です。暗証番号は、ちょっとしたスキをつけば簡単に盗み見てしまうことが可能です。正規の方法で忍び込むわけですから、当然オートロックは作用しません。
このタイプの鍵を採用している住居に住んでいる人の場合、「自動で鍵がかかるから安心」という思いから、警戒心がゆるんでしまっていることもあります。このような人にとっては、この「侵入者」は強敵となります。
まとめ
・オートロックは、「鍵のかけ忘れ」というもっとも怖いヒューマンエラーを避けることができる
・多くの場合は二重以上の鍵を使っているため、安全性は比較的高い
・「住人についていく」「暗証番号を盗み見る」「センサー自体に働きかける」などのようなやり方で、オートロックを突破することができる
・「自動で鍵がかかるから安心」「セキュリティ性の高いマンションだから安心」という考えは、非常に危険である