家から出た時にサイレンを鳴らしながら消防車が通り過ぎると、「近所で火事は起きてないよね?」と不安になった事はありませんか?
火事は身近に起こる怖い存在です。
もしも、火事が身近な場所で起こったら、貴方ならどうやって消しますか?
消火器を使うのも良いでしょう、濡れた毛布で火元を覆ってしまうという方法もあります。
でも、火の勢いが強い時に近づいて消すのは怖いですよね?
そんな時に活躍するのが消火栓です。よく建物の中にある、赤いランプが付いている箱の事です。外では赤い柱みたいな形をした物や、マンホールに消火栓と書かれているのを見る事が出来ますね。
防災訓練に参加した経験がある人は触った事もあると思いますが、殆どの人は使い方が分からないのではないでしょうか?
消火栓には、色々な形や使い方がありますが、今回は一番目にする扉の中にホースが入っているタイプの消火栓に関して、調べてみましょう。
そもそも、消火栓って何?
建物の中でよく見かける消火栓は、屋内消火栓と呼ばれています。
その役割は「強力な水流を火に打ち掛けて消してしまおう」というものになります。
ですから、通常は大きな水道や貯水槽が近くにある場所に取り付けられていて、あっという間にあたり一面が水浸しになるものだと覚えておきましょう。
消火栓の使い方
使い方に関してですが、通常二人で扱う1号消火栓と、一人でも扱える簡易1号消火栓の2種類があります。今回は二人で扱う1号消火栓を調べていこうと思います。
通報ボタンを押す!
まずは、扉の上や横にある赤いボタンを、透明な板ごと思いっきり押しましょう。
かなり固くて押すのが大変なので、これでもかとばかりに力を入れましょう。
しっかり押せれば、ベルが鳴って赤いランプが点灯します。
この段階で、建物によっては消防に通報される事もありますが、しっかり119番に電話をする事も忘れないで下さいね。
このボタンは、ポンプの機動スイッチも兼ねておりますので、スイッチを押さなければバルブを開けても水が出ない(または勢いよく出ない)ので気を付けてください。
扉を開けて、ホースを伸ばす!
次に、扉を開けるとホースがあるので引き出して行きましょう。
意外にホースは重たいので、足を下敷きにしたりしない様に注意しましょうね。
ホースを延ばせば、いよいよ放水の瞬間です!
二人の息を合わせて操作しよう!
ここまで来たら、一人は本体に付いているバルブを、もう一人はホースの先端をしっかり持って火に向けて下さい。
あとは、バルブ廻る方にひねっていけば、思いっきり水が出始めます。
簡易1号消火栓の使い方は1号消火栓の使い方と概ね同じですが、一人でも扱える様になっていて、先にバルブを開けてからホースを延ばした後、ホースの先端のノズルを回せば水が出るようになっています。
強さと危険は紙一重! 使う時の注意点!
使い方は分かっても、本当に使う時は思い通りに行かないものですよね?
消火栓は非常に強力な水流をホースから出すのですから、その反動も非常に大きなものになります。
もし、ホースを持つ人がしっかり持てていなければ、あっという間にホースに振り回されたり、固い先端があちこちを向いて怪我をしてしまうでしょう。
持つ人は、しっかり足を踏ん張って、先端を抱える様にして離さない様にしましょう。
また、ホースの途中がしっかり伸びている事も大切です。
もし、途中で折れていたらそこで水が止まってしまいますし、急に流れ出したらホースが蛇の様にのた打ち回って大変危険です。
火を消す為に怪我をしてしまったら元も子もありませんよね。
火事になった時に、消し止めるのは本当に大変な事です。
でも、正しい消火栓の使い方を覚えておけば、いざと言う時に早く解決出来るかも知れませんよね?
防災訓練で練習する機会があれば、触って慣れておけば安心です。
今度、消火栓を見かけたら、「いざという時に使える!」と思い出してみて下さいね。
まとめ
・室内消火栓には、一人で扱えるものと、二人いないと使えない2種類がある
・訓練の機会があれば、出来るだけ取り扱ってみましょう
・我々が出来るのは初期消火、危険と判断したら消防に任せ安全を確保しよう