先週の台風21号では三重県において、「道路が冠水しているのに気づかず、車が水没してしまった」と110番通報した後、道路わきに転落死するという事故が発生してしまいました。今週も台風22号が接近してきています。
気象状況は、人間の現在の状態にはまったく頓着せずに移り変わります。
車に乗っているときに大雨に降られてしまった場合、私たちはどのように対応したらいいのでしょうか?
車は、基本的には雨に強いが…
現在日本で販売されている車は、雨に対する耐久力が備わっています。
そのため、一般的な雨の場合はまず問題なく走らせることができるでしょう。
しかしながら、これはあくまで一般的な雨の話。
普通の乗用車の場合は、車が雨に埋まってしまうほどの大雨に見舞われた場合、走行が不可能になってしまう可能性があります。
特に「アンダーパス」と呼ばれる地形(立体交差になっている場所。上部に道路が走っており、その下にあるトンネルを抜けていくかたちの道)の場合は、車が動かなくなってしまうリスクが高くなります。
大雨になったのならばこのようなところには近づかない方が賢明です。また、現在その場にいるときは、すぐに抜け出るようにしてください。
大雨のときには車をどうするべきか
車が浸水するような状態になると、エンジンにまで水が入り込むようになることもよくあります。こうなってしまうと、エンジンは動かなくなり、運転することもままなりません。
車が浸水するような状態になってしまったのなら、まずはエンジンを切ってください。
雨の中で歩いて移動することは危険を伴いますが、水没してしまうよりはマシです。
扉をあけて慎重に足をつけて、歩いて戻りましょう。
また、「水圧で扉が開かない!」という状況に陥った時のために、脱出用のハンマーを車の中に常備しておくことも大切です。水没してしまうと水の圧力によってドアが開かなくなるばかりではなく、電気系統のショートによって窓も開かなくなる事があります。
ちなみに、浸水した後の車は、必ずロードサービスなどを呼んで処理をしてもらいます。「もう雨があがったから」とエンジンをかけてしまうと、感電してしまうことがあるからです。
大雨の時の運転について
浸水まではしなくても、大雨が車にとって危険なものであることは確かです。
前が見えなくなるほどの大雨に見舞われた、という経験をしたことのある人も多いのではないでしょうか。
このような時は、昼間であってもライトをつけるようにしてください。また、速度を落とし、慎重に走るのが何よりも大事です。
可能ならば、一度サービスエリアなどに避難して天候の回復を待ちましょう。
まとめ
・車は、基本的には耐水対策がなされている
・タイヤが沈むほどの大雨に見舞われると、車は動かなくなることがある。特にアンダーパスは危険性が高い
・車が冠水するような状態になってしまったら、車外への脱出を図る必要がある
・水圧で扉がひらかなくなる可能性があるため、脱出用のハンマーは常備しておく
・大雨のときは、ライトをつけて速度を落として走る。可能ならばサービスエリアに避難を。
参考サイト
◆JAF「クルマが冠水・浸水してしまったら?」
◆防仁学:「大型台風21号が日本列島に接近中 台風の風や大雨に注意! 秋の天候と対策」