「災害時に、動物を守るためにはどうすればいいのか」という話をするとき、必ず出てくる単語が「マイクロチップ」です。
これについて細かく解説していきましょう。
マイクロチップとはどんなものか
マイクロチップとは、非常に小さい(長さ1センチ程度、直径が2ミリ)の電子標識器具です。IC・コンデンサ・電力コイルがこの小さな器具のなかに入っています。
これには、15桁の番号が記録されています。これは1つとして同じものがなく、
「その動物がどんなものか、だれが飼い主か」を、間違えることなく証明してくれるものです。定められたリーダーを近づけることで、動物の飼い主の情報を読み取ることができるようになります。
「マイクロチップを入れるのはかわいそう」という人もいるかもしれませんが、これは動物に痛みをもたらすものではありません。また、現在に至るまで、「マイクロチップが壊れて健康被害が出た」「マイクロチップが故障してしまった」というような報告はなされておらず、非常に安全性の高いものでもあります。
その有用性について
マイクロチップがとても素晴らしいのは、「一度入れてしまえば、破損や紛失の可能性が基本的にはない」ということです。
犬や猫に迷子札をつける、という方法は昔からよく使われています。
特に犬の場合は、飼い主の住所や電話番号を書いた迷子札や首輪をつける、という方法が昔から使われていました。ただ、これの場合も、犬がパニックになれば、どこかにひっかかってちぎれてしまうかもしれません。また、たとえば、「災害時に他の人がその犬を見かけて飼っていた。それを発見したけれど、『自分が元から飼っていたのだ』といって返してくれない」というような場合も役に立ちます。
猫の場合はもっと重要です。
猫の場合、情報を書いた首輪をしていても、それが外れてしまう可能性は比較的高いと言えます。猫の首輪は犬の首輪と違い、どこかにひっかかったらすぐに切れるようになっています。これは、猫の「首吊り」による死亡事故を防ぐためのものなのですが、これが切れてしまうといよいよ飼い主の情報がわからなくなります。
その点、マイクロチップならばこのような危険性はありません。
マイクロチップの導入は、だいたい10000円くらいの費用でできます。
また、犬猫以外の動物にもいれることができます。
まとめ
・マイクロチップは非常に小さいチップであり、唯一無二の数字が刻まれている
・それによって飼い主がわかる
・首輪に飼い主の情報を書いておくよりも確実な方法である
・10000円程度で導入でき、さまざまな動物で使える