年末年始というと楽しいイベントに目が向かいがちですが、実は火災が増える時期であることをご存知でしょうか?その理由の一つに、年末年始は在宅する時間が増えるため、火器や電化製品を使う機会が増えることが挙げられます。年末年始を安全に過ごすためにも、事前に防災を意識した行動を取りましょう。今回は火災の中でも「漏電火災」に焦点を当ててご紹介するので、大掃除のついでに漏電火災が起こり得る箇所について確認してみませんか?
漏電火災とは
火災と言うとガスコンロやストーブなどの火元から発生する火災を想起してしまいがちですが、火災の原因はそれだけではありません。日常生活で何気なく使用しているテレビ・冷蔵庫といった電化製品も、実は火災の原因となることがあります。
漏電火災とは、コンセントに溜まったホコリやコードの傷から飛び散った火花が、周囲の物へと燃え移って火事になる現象です。漏電火災は極端に折れ曲がったコードや、たこ足配線によって高熱が発生することでも起こります。
漏電火災は電気を原因とした火災であるため、消火の際に感電の危険を伴います。ですから、漏電火災では水を使った消火活動は適していません。消火する際には、分厚い布を覆い被せたり、泡で消火するタイプの消火器を用いたりするようにしましょう。また、消火前にブレーカーを落とし、電気を遮断することも大切です。
大掃除でできる漏電対策
漏電火災の怖さは、ある日突然火災が発生する点にあります。発火してからでは遅いので、火災の原因となるコード周辺のトラブルをいち早く察知することが、漏電火災に備える鍵となるでしょう。ここでは年末の大掃除のついでにできる対策を3つご紹介します。
①電源コンセント・電源コードの掃除
漏電火災は電源コンセントや電源コードに付着した汚れやホコリから発生します。大掃除の際は家中の電源コンセントや、電化製品の電源コードを掃除しましょう。電源コードを掃除する時は、乾いた布を用いるようにしましょう。掃除を終えた後は、電源コードが摩耗していないかを確認してください。「コードが折れ曲がっている」「コードに傷がある」「コードの中身がむき出しである」などコードに異常がある場合は速やかに使用を止め、新品のコードに交換しましょう。
②配線の見直し
たこ足配線による加熱も漏電火災の原因の一つです。たこ足配線を用いている場合は、大掃除の機会に配線を見直しましょう。一つのコンセントにたくさんの電化製品がつながる状況を避けるため、家具や家電の配置そのものを見直すこともオススメです。
③外部の配線も確認
日常生活では、外部の配線にまで目を向ける機会は少ないですよね。ところが、外部の配線は紫外線や風雨によって劣化・摩耗するため、漏電火災が起こりやすい状況にあります。エアコンの室外機周辺、カーポート、外灯などの配線を丁寧に確認しておきましょう。
まとめ
・漏電火災はコンセントやコードの傷から発生する
・漏電火災は感電の危険があるため、水での消火は適さない
・漏電火災を防ぐため、大掃除では電源コンセントやコード、配線を確認・見直す