皆さんは『労災保険』や『労災』という言葉を聞いたことがありますか?
頻繁にニュースになっているので、ご存知の方が多いかもしれません。
労災といえば漠然と「仕事中にケガをした時にもらえるお金」と認識されている方が多いのではないでしょうか?
確かにカンタンに言うとその通りなのですが、最近では少し違った形でこの労災保険の適用がなされてる場合も増えてきており、社会問題となっています。
「労災保険とは?」「仕事中にケガをした時だけ利用できる保険じゃないの?」「誰に労災保険が適用されるの?」など皆さんの疑問を解消するために、今回はいざという時に役立つかもしれない「労災」について詳しく調べてみました。
労災とは?
労災保険の概要
「労災」「労災保険」とは『労働者災害補償保険』の略です。
労働者が仕事をしている最中に、負傷・疾病・死亡してしまった場合に適用される保険のことです。
例を挙げると、「建設工事をしている最中に木材が倒れてきてケガをしてしまった」というような場合などに適用されます。
私の友人もこのように仕事で作業中にケガをしてしまい、労災保険が適用された方がいました。
友人はその際に労災保険を利用し、すぐに病院に行って傷を治療できたそうです。
労災保険は法人や個人事業であるかどうかや業種や規模を問わず、事業主は必ず加入手続をしなければなりません。
事故にあわない事が一番ですが、事故にあった際にきちんと労災保険に加入してる事がとても重要です。
労災は仕事中のケガだけじゃない?
ブラック企業がもたらす悪影響
最近では仕事中のケガ以外でも労災保険によって保険給付される人が多くなってきています。
過度の長時間労働や上司からの暴言・暴力などが原因となり「うつ病」などの精神的な疾患と診断された場合の適用です。
『ブラック企業』の増加が要因ではないかと考えられています。
ブラック企業とは一般的に長時間労働・違法な過重労働や上司からの精神的圧迫により、労働者がうつ病などの精神的な疾患になってしまったり、最悪の場合は自殺にまで追い込まれてしまうような職場環境になっている企業のことを言います。
社会問題となっていることは皆さまご存じのとおりです。
ケガだけではなく、精神的な疾患が発生してしまった場合も労災保険の適用範囲となります。
劣悪な職場環境のせいで労災を適用せざるを得ない状況に陥ってしまう方が少なからずいらっしゃいます。
今日の日本の重大な課題の一つではないでしょうか?
厚生労働省は過労死などの防止対策として、平成26年11月に「過労死等防止対策推進法」を施行しました。
参考リンク:厚生労働省「過労死等防止対策推進法」
しかしいまだに過労による自殺のニュースは後を絶たず、改善の兆しは見えていません。
労災保険は誰に適用されるの?
「労災保険の概要」でお伝えしましたように、事業主は必ず労災保険に入手続をしなければなりません。
適用される対象は正社員だけではなく派遣社員・アルバイト・パートなど、職場で働いている全ての方が対象です。
実際に私もスーパーでアルバイトしているときに、同僚のアルバイト従業員が濡れた床で滑って転んで頭を強く打ってしまった事がありました。
すぐに病院に行って診察を受けたそうですが、大きな異常もなく数日で職場に復帰できたそうです。
もちろん、その際の病院の治療費や薬代は労災によって全額補償されたとのことでした。
アルバイトやパートで働いている方も、仕事中にケガをしてしまった場合は担当者の方に労災保険について詳しく話を聞いてみてはいかがでしょうか?
まとめ
・労災保険は仕事上において、負傷・疾病・死亡してしまう場合に適用される保険である
・労災保険はケガだけではなく、精神的な疾患が発生してしまった場合にも適用の範囲内となる
・労災保険は正社員だけではなく、アルバイトやパートの方など全ての従業員に適用される