災害から身を守るためには、正確かつ最新の情報を収集し、早めに判断・行動を行う必要があります。
情報収集のためのツールとして、スマホやラジオなどを準備している方がほとんどでしょう。では、情報収集をするためのツールを複数用意していますか?情報収集ツールを一つしか用意していないと、電池切れや機器の故障などのトラブルが起きたとき、その時点で情報収集ができなくなる恐れがあります。
今回は、災害時の情報収集という視点から、準備しておきたい機器や機能についてお伝えします。
スマートフォン・携帯電話
スマートフォンや携帯電話は、災害時の連絡手段や情報収集ツールとして、なくてはならないものになっています。常に側に置いておくようにしましょう。眠るときも手の届く場所に置いておくとベストです。
スマホや携帯電話は連続して使用をすると、電池の消費が早まります。だらだらと使わないようにしましょう。情報収集に不必要なアプリや機能はオフにします。電池切れに備えて、モバイルバッテリーや簡易充電器を準備しておいてください。
スマホによる情報収集をスムーズに行うために、自分が住んでいる自治体や、勤務先・通学先の自治体のホームページをブックマークしておくといいですね。LINE・Twitter・FacebookなどSNSを使って情報発信を行う省庁・自治体も増えています。SNSを利用している方は、フォローしておくようにしましょう。他にも、Eメールを使った災害情報の発信、災害用アプリなど、様々なサービスがあります。複数のサービスをフォローしておきましょう。
ラジオ
ラジオは停電でテレビが使えないときや、スマホの電池が切れてしまったとき、あるいはスマホの電池消費量を抑えたいときなどに活躍します。筆者は東日本大震災のときに、携帯電話の電池残量を温存するために、ラジオを併用しながら情報収集をした経験があります。ラジオもぜひ備えておきましょう。
ラジオを準備するときは、家庭用電源を必要としないもの(乾電池式など)がおすすめです。通勤バッグなどに入れて持ち歩く場合は、小型でイヤホンが使えるタイプがよいでしょう。豪雨や台風など水害を視野に入れるならば、防水機能のついたものもおすすめです(バッグに入れる小型のものは、防水のジッパー袋などに入れておくと安心です)。
これからラジオの購入する方は、防災ラジオと呼ばれる多機能タイプを検討してみてはいかがでしょうか。ソーラー充電、手回し充電、LEDライト(懐中電灯代わりになる)、モバイルバッテリー機能など、いざというときに必要な機能がつまっています。
テレビ
災害時の情報収集手段としてテレビを活用している方が、約7割にのぼります。馴染みのテレビを使って情報収集をするのもよいでしょう。ただし、テレビは停電や倒壊によって使えなくなることがあります。必ずテレビ以外の情報収集ツールを用意しておきましょう。高齢者の方は災害情報の入手手段として、テレビのみを活用している場合があります。その他の手段も用意しておくように伝えるとよいでしょう。
大規模地震が起こったときは、テレビが倒れてくることがあります。安全な場所から見るようにしましょう。
エリアメール・緊急速報メール
エリアメール・緊急速報メールとは、緊急地震速報・津波警報・気象等に関する特別警報・各省庁や自治体が発する災害・避難情報を、対象エリアにいる人のスマホや携帯電話に送信・通知するサービスのことです。
機種によっては対応していないケースや、受信設定が必要なケース、一部の通知が受信できないケースがあるので、事前に調べておきましょう。
防災無線
防災無線は都道府県や自治体が、災害の発生や災害に関する情報を、無線を通じて住民に通知する機能です。局地的でより詳しい情報を得ることができる強みがあります。一方で、豪雨などで聞こえない場合や、防災無線を行っていない自治体もあります。事前に調べておきましょう。
まとめ
・災害情報入手ツールは必ず複数確保しておく
・スマホや携帯電話で、インターネット回線を使った情報収集をしよう
・SNSを活用しよう
・スマホに頼りすぎず、ラジオ、テレビなども組み合わせると安心
・エリアメールが受信できるように設定しよう
・防災無線があるエリアは、それを使って局地的な情報を入手しよう