前回の「2016年に日本で起きた自然災害を振り返る。(2 : 台風編)」に引き続き、今回は「大雨」による被害についてご紹介します。
2016年は熊本地震や集中した台風など大規模な自然災害がとても多い年でしたが、大雨による被害も多数発生しました。
2016年に日本で起きた自然災害を振り返る。(1 : 地震編)
2016年に日本で起きた自然災害を振り返る。(2 : 台風編)
6月、九州で記録的な豪雨
熊本県に度重なる不運
2016年6月20日の夜から21日の明け方にかけて、九州地方では猛烈な大雨を記録しました。
長崎県、熊本県、宮崎県では1時間に100ミリを超すような猛烈な大雨が降りました。
特に熊本県の甲佐町では、1時間に150ミリの雨を観測。
これは観測史上、全国の4位タイにのぼるほどの記録的な大雨でした。
ほかにも宮崎県日向市では長時間にわたって激しい雨が降り続き、24時間雨量は観測史上第1位の「578ミリ」を記録しました。
これは、平年の年間降水量の約4分の1にも当たる雨がわずか1日で降ったことになります。
この大雨により、九州南部では浸水などの被害が出ました。
豪雨によって、熊本県で地震に続いて再び大規模な自然災害が起こりました。
地震により地盤が緩んでいるところに大雨が降ることによって、土砂崩れなどが多発しました。
熊本県の方々にとって2016年は特に大変な1年となってしまいました。
8月、北海道で大雨
35年ぶりに記録を更新
九州地方の大雨被害も深刻でしたが、遠く北海道でも記録的な大雨による被害が多発した年でした。
北海道地方は8月に入ってから観測史上初めて3つもの台風が上陸し、8月27日までの月降水量が道内124地点で300ミリを超えています。
月降水量300ミリの雨が道内100以上の地点で降ったのは1981年8月以来で、35年ぶりの記録更新となりました。
これにより、北海道では河川の堤防の決壊・住民の孤立・土砂災害などが多発。
住宅被害はおよそ270軒余りに及んでいます。
まとめ
・台風が多かった影響で、日本全国で夏から秋にかけて大雨による被害が多発した。
・九州地方で豪雨が発生し、宮崎県では平年の年間降水量の約4分の1にも当たる雨が1日で降った
・北海道では、月降水量が道内124地点で300ミリを超えた