「災害が起きたその時に~犬の避難方法」では、犬の避難方法について見ていきました。
今回は、猫について見ていきます。
猫の避難はキャリーを使う
猫の避難にはキャリーを使うのが基本です。
キャリーは横から入れるタイプと上から入れるタイプに分かれています(どちらからでもあけられるものもあります)
避難のときに役立つのは、上から入れるタイプです。横から入れるタイプの場合、猫がなかなか入ってくれませんし、また取り出すのもかなり大変です。
キャリーを嫌がらないようにするためには、事前の教育が大切です。
まずはキャリーは怖くないものだ、ということを教えるために、蓋をあけて、そこに遊びで入ることができるようにします。
おやつや、猫が好む香りをつけて入らせるようにするのもよいでしょう。
嫌がる子の場合はしつけに1か月以上かかりますが、災害のことを考えてしっかりとしつけていってください。
ちなみに、猫のなかには、飼い主がまったく何の働きかけをしなくても、勝手に入ってしまう子もいます。このような子だと、飼い主はラクですね!
また、洗濯ネットでくるんで運ぶと非常に運びやすくなります。
事前の対策について
災害のときに猫が逃げ出してしまい、そのまま迷い猫になってしまう……というケースは少なくありません。また、災害でなくても、このようなことはありがちです。
犬とは異なり、猫の首輪の場合は力が加わるとすぐに壊れてしまいます。これは「首締まり」を防止するためのものなのですが、首輪を嫌がるタイプの場合、自分で足でひっかいてむりやり外してしまうこともあります。そのため、マイクロチップの方が望ましいでしょう。
犬とは異なり、噛んだり鳴いたりしてもそれほど大きな被害はもたらしません。
しかしトイレのしつけはきちんと行わなければなりません。
食事や水の用意は、飼い主が責任を持って行います。また、トイレ用の砂も使い慣れたものを用意しておく必要があるでしょう。災害の時に備えて、必要な薬があるのであれば、それも少し余裕をもって用意しておいてください。また、万が一逃げてしまった時に、探しやすくするために、写真も撮っておくこと。特に、全体像が見えて、大きさが分かるようになっているものが望ましいとされています。
まとめ
・「キャリーは楽しいところ」ということを猫に教えるのが重要
・おやつや香りも利用する
・首輪は犬に比べて壊れやすいので、マイクロチップがおすすめ
・トイレのしつけはきっちりと
・食事や水、トイレ砂、全身がわかる写真も用意しておく
参考サイト
◆環境省:「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」
◆ハフィントンポスト:「大地震の際、飼い猫をどう避難させる? 獣医が教えるキャリーケースに迅速に誘導させるトレーニング方法」