春になると、パステルカラーなど華やかな色の洋服を身にまとう女性が増えてきます。気温が上昇する日は軽装で過ごす方もいるのではないでしょうか。
女性のファッションは春の訪れを感じる目安となる一方で、華やかな姿に対して不穏な感情を抱く人がいることも事実です。警視庁平成28年統計資料によると、強制わいせつや公然わいせつ・物は、春から夏にかけて増加傾向にあることがわかります。こうした犯罪のターゲットとなるのは主に女性です。
今回は春に起こりやすい性犯罪と予防法についてお伝えしますので、身を守る方法について学んでみましょう。
性犯罪の種類とは
性犯罪はいくつかの種類に分けられます。代表的な性犯罪の1つが強姦罪です。強姦罪は平成29年7月に行われた法改正により、「強制性交等罪」と表現されるようになりました。
強姦罪は女性の心身に大きな傷を残す卑劣な犯罪です。平成29年に発生した強姦罪は、認知されるだけで合計1109件にのぼります。強姦は殺害へと繋がる危険性が高く、被害を受けた女性が精神的に追い込まれる傾向も強いです。そのため、放火や殺人と並ぶ凶悪犯罪として扱われています。
より身近に発生する性犯罪では、痴漢などの強制わいせつがあります。平成29年に発生した強制わいせつ罪の認知件数は5809件と非常に多く、被害者が泣き寝入りした可能性を加えると、さらに膨大な件数に及ぶと考えられています。痴漢やセクハラは通勤電車や学校・職場など、身近な場所や人間関係間でも発生しています。
対策方法
①強姦の予防法
強姦は無防備な女性や、人目が無い場所を狙って行われることがあります。1人で行動をする時はスマホや音楽を聞くことに夢中になるのではなく、不審者が後をつけてきていないか周囲の状況に目を配るようにしましょう。帰宅時間が遅くなる時や深夜に行動する時は、明るい時間と比較すると人目が少なくなります。近道や寄り道はやめ、明るくてなるべく人目がある場所を選んで通るようにしましょう。家族と同居している場合は、最寄り駅まで迎えにきてもらうようにしましょう。
強姦犯は1人暮らしの女性を狙っていることがあります。犯人はドアや窓の鍵のかけ忘れを狙って室内に侵入することがあります。女性の1人暮らしでは、鍵の施錠を徹底的に行いましょう。不審な時間帯の訪問者は対応しないようにすることも大事です。
近年はインターネット上で知り合った相手に暴行を受ける事件も発生しています。SNSで知り合った相手に連絡先や顔写真を教えたり、気軽に会いに行ったりしないようにしましょう。
②痴漢の予防法
通勤・通学で電車を利用している人は、痴漢対策にも力を入れましょう。最も効果的なのは女性専用車両を利用することです。また、ドア付近や車両の連結部分は死角になりやすいため、痴漢に遭いやすいと考えられています。電車に乗る時は死角にならない位置を意識するようにしましょう。
もしも痴漢の被害に遭った場合は、「やめてください」と声に出すことが大事です。怖くて声が出せない場合はスマホに「助けて」と書いて、周囲の人に見せて助けを求めてください。周囲の視線があなたに集まることによって、痴漢行為が止むことがあります。
痴漢は常習性があります。毎日決まった時間に同じ車両に乗っていると不審者の目につきやすくなるので、1本早い電車に乗ったり車両を変更したりするようにしましょう。
③セクハラの予防法
おとなしい人はセクハラ行為のターゲットになりやすいです。相手を増徴させないためにも、セクハラを受けた時は「嫌だ」と声に出して、拒否の意思を伝えましょう。「嫌だ」だけでは止まない場合は、はっきりと「セクハラですよ」と言い、相手に警告するようにしましょう。
セクハラ行為の中には、相手男性が「好意を持たれている」と勘違いをしてセクハラ行為を行っているケースがあります。勘違いからくるセクハラは、誰にでも優しくしてしまう人当たりの良い女性がターゲットになりやすいです。こうした場合はセクハラだと伝えることによって、セクハラ行為が止むことがあります。
まとめ
・性犯罪には大きく分けて二種類ある
・性犯罪を防ぐためには、日頃から身の安全を確保する行動を取ることが大切
・痴漢やセクハラは、毅然とした態度で対処する