性犯罪は、被害者の心を深く傷つける犯罪です。この事件において、悪いのは加害者だけであり、被害者には一切の非はありません。ただ、このような犯罪にあってつらい思いをしないために、「危険な場所」を知っておくことは重要です。
危険なのは道路だけれど…
福岡県の出したデータによれば、性犯罪の多くは「道路上」で起きています。また、駐輪場や公園などでも起きており、これらを合わせると、50パーセントを越えます。
ただ、一つ注意してほしい点もあります。
それが、「性犯罪のうちの20パーセント近くは、屋内で起きている」ということです。つまり、よく見知った家が現場となるのです。
「自宅外の奥かいで被害にあった」という人と、「自宅内で被害にあった」という人の割合はほぼ等しく、安全なはずである「我が家」が、実は危険な場所であることがわかります。また、屋内で性犯罪にあう人は、20代がもっとも多いとされています。
屋内で被害にあった人のうちの半数以上が、「寝ているときだった」と答えています。また、そのうちの8割以上が、「カギを掛けていない状態で寝ていた」と答えています。
無施錠のもたらす危険性
このようなデータを見ていくと、「無施錠であること」がいかに危険であるかが分かります。起きているときであってもカギをかけないでいることは危険ですが、夜の場合は特に気を付けたいものです。「無施錠の玄関や勝手口から入り込まれた」というケースが非常に多く、これも問題視されています。
夏は暑いため、ついつい窓を開けて寝てしまいがちです。また、マンションのホール部分がオートロックであるため安心して、自宅の扉のカギを掛けずに寝てしまう、という人もいるでしょう。しかしこれは性犯罪と色濃く結びついてしまいます。暑い時期でもしっかりとカギをかけ、侵入者を防ぎましょう。
なお、小学生以下を対象とした屋内での性犯罪は、15時~18時の、「保護者がいない時間帯」に頻発しています。夏休みということで、子どもにカギを持たせて留守番をさせるケースも多いかと思われますが、「家にいるときでもしっかりカギをかけること」を徹底させましょう。
まとめ
・性犯罪は道路上でよく起こるが、屋内で起こる可能性も20パーセント近くと決して低くはない
・屋内での性犯罪の場合、その半数以上が就寝中に起きている
・無施錠の状態での被害が多く見られる
・小学生以下を対象とした性犯罪の場合は、15時~18時が多い。在宅中でもカギをかけるように言い聞かせる必要がある
参考サイト
◆福岡県:「性犯罪の被害実態調査結果の概要について」