もっとも卑劣な犯罪の一つである「性犯罪」。
強姦事件は昭和39年をピークに多少の増減はあるものの減少していっており、平成26年ではピーク時の4分の1以下の件数になりました。
しかし強制わいせつは多少の増減はあるものの増加傾向にあります。
このような性犯罪にあってしまったら、私たちはどのように対応するべきなのでしょうか。
それを「大人」の観点から見ていきましょう。
あなたが性犯罪の被害者となってしまったら~当日編
もしあなたが性犯罪の被害者となってしまった場合は、とにかく周りに助けを求めることが大切です。
屋外で被害にあった場合は、コンビニエンスストアやデパートなどの商業施設に飛び込みましょう。もちろん、交番や警察署が近くにあれば、それらの公の機関に頼るのがもっとも効果的です。
そのうえで110番をします。相手が逃げた場合は無理に追いかけようとせず、まずは自分の安全を確保してください。
屋内で被害にあって、かつ相手が逃げた場合は、とにかく施錠を。その後にすぐに警察に電話をしてください。
時間が経ってからでも大丈夫
性犯罪にあったときというのは、とにかく動揺してしまうものです。冷静な気持ちではいられなくなりますし、また犯人が戻ってくるかもしれない、事を荒立てたくないと思う人もいるでしょう。また、すぐに通報しなかったことを責められる、と不安を抱く人もいるかもしれません。
でも、たとえ時間が経ってからであっても、警察に電話をすることをためらう必要はありません。直接警察署や交番に行くのが苦しい、という場合は、#9110に電話をしてみてください。これは警察相談専用電話であり、さまざまな被害の相談に乗ってくれます。
通報した後にはどうなるのか
「通報したら、心ない警察官にひどい質問をされそう」
「嫌なことを聞かれそうだ」
「ケガとかはどうなるのか」
と思ってしまう人もいるかもしれません。特に被害を受けた後の傷ついた心では、周りに対して疑心暗鬼になってしまうのも当然のことだと言えるでしょう。
しかし現在は、性犯罪の被害者となった人に対しては原則女性の警察官が対応するようになっています。
また、場合によっては、病院の診療を受けた際の費用を負担してくれることもあります。お金の問題ではありませんが、これは「公の組織がサポートしてくれている」という証拠でもあります。
また、「外に出るのが怖い」という人には、警察官が寄り添うようになっています。
通報することは、勇気がいることでしょう。
ただ、警察という組織が、あなたに寄り添う味方であることは忘れないでください。
まとめ
・性犯罪にあってしまったら、身の安全を確保したうえで警察に通報しよう
・時間がある程度経ってからでも構わない
・現在は、原則として女性の警察官が付き添うようになっている
・公費で治療費が処理されることもある
・警察官に付き添ってもらうこともできる