災害が起こった時、電子機器に囲まれて生活している現代人にとって大きな問題となるのは、電力の供給です。一度停電が起こると、「テレビやパソコンを見ることができなくなる」「水道が止まってトイレが使えなくなる」「電子調理器が使えなくなって食事ができない」といった、生活に直結する問題へと繋がりかねません。防災を考える上では、停電によって引き起こされるこれらの問題にも、積極的に備える必要があるのではないでしょうか。そこで今回は、停電が起こる原因と、停電時に役立つ家庭用蓄電池についてご紹介します。
停電の原因
停電の原因は、自然現象によって発生するものと、人為的なものとに分けることができます。自然現象によって発生する停電は、「落雷や台風によって電線がショートする」「地震によって電柱が倒れる」といった、自然由来の理由によって引き起こされます。人為的な停電は、電線にクレーンなどが接触したり、設備のトラブルなどが起こったりすることによって発生します。停電の原因は、とても身近にあるということですね。
また、停電が起こった時は、電力会社による復旧工事を待つしかないので、停電に備えた対策をしっかり考えておきましょう。
家庭用蓄電池の活用
停電が起こると、身の回りで使えるものが著しく限られてしまいます。災害の情報が知りたくてもテレビは使えませんし、携帯電話を充電することもできなくなります。それどころか、「料理ができない」「水道管は無事でも水をくみ上げるポンプが使えずトイレが流せない」という問題が起こります。夜間に停電が起こった場合は、懐中電灯だけで生活するのは心もとないですよね。このような非常時に、自宅で使う電力を賄える電池があれば安心なのではないでしょうか。そこでオススメしたいのは、家庭用蓄電池です。
家庭用蓄電池とは、普段から電気を溜めこんでおき、停電時に非常用電源として使うことができる電池のことです。蓄電池は機種によって蓄電量が異なりますが、大きな蓄電池では1日分の使用電力量に相当する電気を蓄えておくことができるため、避難所が開設されるまで電気を使うことが可能になります。太陽光発電と組み合わせた蓄電池の場合は、数日の自宅避難生活も比較的楽に過ごせるでしょう。
欠点としては、高いコストや設置場所を必要とすることが挙げられます。また、蓄電池には寿命があるので、定期的な交換も必要になります。
家庭用蓄電池は防犯面でもプラス
家庭用蓄電池の最大のメリットは、家全体に電力を供給することができる点にあります。夜間に電灯を灯したり、電力を必要とする防犯アイテム(防犯カメラなど)を起動させたりすることもできるため、災害時の防犯にも一定の効果があるでしょう。
一方で、停電時に家全体の電灯を灯すと、周囲の家よりも目立ってしまう可能性があります。悪目立ちしてしまうと、侵入盗などを引き寄せる危険性もあるので、バランスを保ちながら電力を使用しましょう。
設置を検討する場合はどうしたらいいの?
家庭用蓄電池の設置を検討する場合は、お近くの家電量販店やリフォーム店などに相談してみましょう。企業によっては家庭用蓄電池のレンタルをしている場合もあるので、お試し程度で使用したい時は、レンタルから始めてみるのもオススメです。
まとめ
・停電は自然現象や人為的理由によって起こりやすい災害である
・家庭用蓄電池は、大きい物だと1日分の電力を溜めておくことができるため、停電時の電力確保として利用が可能
・家庭用蓄電池による電力供給によって、停電時も防犯アイテムが使用できる
・家庭用蓄電池を設置したい場合は、家電量販店やリフォーム店に相談する