「セクシャルハラスメント(セクシュアルハラスメントとも言う。Sexualharassment、以下「セクハラ」)は、ハラスメントのなかでももっとも有名なものです。
これには大きく分けて2つの種類があります。
今回はそのうちの1つである、「対価型セクハラ」について見ていきましょう。
対価型セクハラとはどんなものか?
「対価型セクハラ」とは、ほかの人から見ても明らかに「セクハラだ」と分かりやすいかたちで行われることが多いものです。
たとえば、被害者が嫌がっているにも関わらず、体に理由なく触ったり、性的な関係を迫ったり、職場に相応しくないような性的な言動を繰り返したりしていることを言います。
この対価型セクハラの恐ろしいところは、「行為そのもの」に加えて、「人事面にも影響がある」ということです。
このタイプの対価型セクハラの恐ろしさとは
対価型セクハラの場合、単純な性的嫌がらせにとどまらず、加害者がその権限をもって、セクハラを拒んだ被害者に人事的な不利益を与えてきます。
たとえば、体に触れられたときに「やめてください」と言った人を解雇したり、性的な言動を繰り返していた人を人事異動で不本意なところに配置転換させたり、性的関係を迫って断ってきた人を降格させたりといったものです。
また、「契約を更新しない」「昇格をさせない」などのケースも考えられます。
対価型セクハラを行う人間は、ほとんどのケースで、被害者よりも立場が上です。また、被害者の直属の上司であったり、被害者の人事権を持っていたりすることも珍しくありません。そのためこれらを振りかざしてセクハラに及んだり、またそれを断られたときに上記のような被害者にとって不利益な決定をしたりします。
これらのセクハラに対する対抗策は後程まとめてお伝えしますが、証拠を集めたりメンタルクリニックに行って診断書をとったりするようにしましょう。
まとめ
・対価型セクハラとは、「人事権を持つ人間がその権力を振りかざし、被害者にセクハラを働き、かつそれを拒まれた時に不利益な人事処分をすること」をいう
・性的な関係を拒んだり、抗議したりしたことで、降格処分・解雇・契約のストップ・昇格をさせない・減給などの処置を行うのがその代表例である
・証拠を集め、病院に行って診断書をとったりすることが望ましいと言える。