本来、「家」は私たちにとってもっとも安全な場所です。そのため、さまざまな財物が家の中に保管されています。
ただ、このような安全な場所であるはずの家に、害意を持って入り込もうとする侵入犯もいます。
かれらはどこを侵入場所として選んでいるのでしょうか?
「窓」が一番危険
侵入場所としてもっとも多く選ばれているのが、「窓」です。年によって多少の違いはありますが、窓が侵入場所として選ばれる確率はもっとも高く、5~6割ほどになっています。玄関などから入ってくる可能性よりも、窓から入ってくる可能性の方が高いのです。
出入り口から、ある意味では堂々と入ってくるケースももちろんあります。しかしこれは4割に満たない数字です。また、「裏口が侵入場所に選ばれやすい」と感じる人もいるかもしれませんが、出入り口から入ってくる場合、そのほとんどの犯人が「表の出入り口」を選んでいるという統計も出ています。出入り口から入ってくる侵入半のうちの8割程度が、表から入ってきています。
どんな手口で入ってきている?
ちなみにこれも年によって違いはありますが、平成29年の警視庁が出したデータでは、「空き巣犯罪においては、一戸建て住宅の場合、ガラスを破って入ってくるケースが55パーセント以上。中層住宅以上の場合は、そもそも戸締りをしていなかったことが理由となることが一番多い(40パーセント程度)。また、それ以外の住宅においても、戸締りをしていなかったことが原因となるケースがもっとも多い(47パーセント程度)」としています。
このような結果になるのは、一戸建ての場合はみんな意識してカギをかけますが、集合住宅や高層住宅の場合、「周りの人の目がある」「部屋が高いところにあるから、侵入はできないだろう」と考えているからかもしれません。
ただ、「忍び込み(寝ているときなどに侵入してくる犯罪)」「居空き(家の人が在宅時で外作業などをしているときに入り込む犯罪)」の場合は、「無施錠であったこと」がどの住宅でも一番多くなっています。
「窓のカギをしめること」は、侵入犯を防ぐうえで極めて有用です。
また、侵入犯は時間をかけることを嫌うため、簡単な防犯対策でも十分に効果があがります。
このため、窓を強いものにしたり、補助錠を付けたり、防犯フィルムを貼りつけたりすることで、防犯効果が期待できます。
まとめ
・窓を侵入経路とするケースが多い
・無施錠の場合、忍び込みや居空きを誘発する
・カギをしっかりかけて、防犯フィルムなどを貼るとよい