雪があまりない地方で生まれ育った人の場合、「雪害」と聞いても、あまりピンとは来ない、ということもあるでしょう。また、雪が降るところで育った人であっても、「大雪」はあまり経験したことがない、というケースもあるかもしれません。
しかし、災害は、起こってから対策しては遅いもの。
予習として、「雪害がもたらす被害」について見ていきましょう。
雪崩と除雪
「雪害」と聞いて、真っ先に思い浮かべるのはやはり「雪崩」なのではないでしょうか。
雪崩の発生件数は1~2月に集中しており、特に2月が過半数を大きく超えています。
雪害の代表例である「雪崩」による被害は大きく、スキー場や集落が飲みこまれるケースも多くみられます。意外に思われるかもしれませんが、「雪処」の1つとして知られている長野県よりも、兵庫県や鳥取県の方が雪崩危険個所が多く、国も警鐘を鳴らしています。
雪崩の前兆として、スノーボールの転がりや、雪庇(雪が張り出し、それが尾根から落ちてくる現象)などがあります。山に入る前は情報収集をしっかり行い、危険なところに足を踏み入れないようにしてください。
雪の被害から家を守るために行う「除雪」によって、被害がもたらされるケースもあります。
雪の重みで屋根が傷むことを避けるために行う「雪下ろし」では、高齢者が足を滑らせることが多く、非常に危険です。
万が一のことを考えて、必ず複数人で作業するようにしてください。
道路状況の話
「雪」は、たやすく車を事故に巻き込みます。
雪が積もってそれに車輪がとられて動きにくくなったり、道路が凍結したりすることはよくあります。
特に怖いのは後者です。「雪が積もっていること」が一見してわかる前者の場合はだれもが運転に慎重になりますが、後者の場合はアイスバーン化しており一見しただけではすぐにそれとわかりません。普通のスピードで走っていてスリップまたはスピンを起こして大事故に繋がることも……。特に、冷え込みがきつい夜間などは注意が必要です。
スノータイヤをはいて走ることはもちろんのこと、アクセルを踏みすぎないように注意することも必要です。ブレーキはゆっくりかけて、急ブレーキを踏まないこと!
また、雪がひどいときは、運転を控えるようにしましょう。
まとめ
・雪害としてメジャーなのは「雪崩による被害」だが、実は長野県よりも兵庫県などの方が危険な場所が多い
・前兆があったらすぐに避難をする
・雪下ろしは必ず複数人で
・運転を誤って被害が出やすい。特に、アイスバーンには注意!
・急ブレーキ、アクセルを踏みすぎることは避ける。スノータイヤは必須