車に乗るうえで、シートベルト着用は義務化されています。しかし、義務化されていることは分かっていても、実際はシートベルト違反の反則金の有無やどの程度の違反点数になるのか。また妊娠中や後部座席など、場合によってはシートベルト着用を免除されるのかについて詳しく知らない人が多くいます。車移動が必須の地域であれば、日常的に車に乗る機会があるのでシートベルト違反についてはきちんと知っておきたいところですよね。
シートベルト着用は違反を免れるためではなく、命を守るために大切なこと。シートベルト違反について知り、安全に対する意識を高めましょう。
シートベルト違反の罰則とは

シートベルトの違反の反則金はありませんが、違反点数1点が科されます。運転席以外の人がシートベルト着用をしていなかったときは、運転手が違反点数となります。
シートベルト違反は、道路交通法違反に当たるのでゴールド免許の場合は次回からブルー免許となるので注意しましょう。
また、この先詳しくご説明しますが、2019年時点では後部座席に関しては高速道路のみが1点の違反点数です。そのため一般道で後部座席のシートベルト違反をしても、注意のみです。
ただし、国土交通省では2020年9月以降に販売される車には、後部座席でシートベルトをしないとブザーが鳴る仕組みを義務付けることになりました。ブザーによって、後部座席のシートベルト着用への意識が高まると期待されています、
シートベルトの免除について

後部座席のシートベルトは免除されると思っている人が多いようですが、それは間違いです。後部座席のシートベルト着用は義務なので、本来着用しなければなりません。ただし、処分の対象は一般道ではなく高速道路のみとなります。
次に、妊婦は免除の対象になるのかについてですが、妊娠中であってもシートベルトの着用は義務です。お腹の締め付けを懸念し、シートベルト着用を避ける人が少なくありませんが、母体とお腹の赤ちゃんの命を守るためにも着用しましょう。妊娠中にシートベルトを着用するときは、ベルトがお腹を横断しないように注意が必要ですよ。
ただし多胎妊娠でお腹が大きく、シートベルトが着用できない場合や締め付けで具合が悪くなるといった健康上の問題により医師から着用するべきではないと言われている場合は免除の対象となります。
シートベルト着用免除の対象とは
一般ドライバーに関係が深いシートベルトの免除となるケースはどのようなことなのか、次にまとめました。
・バックする場合
・健康上の問題、生死に関わる問題により着用が困難な場合
・後部座席にシートベルトがない、乗車人数内だけれどもシートベルトが足りない
・職業上、短い区間で何度も乗り降りする場合(郵便配達・宅配業務・ごみ収集など)
健康上や生死に関わる問題が生じたときは免除の対象です。また職業上、免除となることがありますが、頻繁に乗り降りする区間のみが対象なので、それ以外はシートベルト着用が義務です。
シートベルト非着用時の事故のリスク

シートベルトを着用していない状態で事故に遭ったときの致死率は、シートベルト着用時よりも約15.3倍高くなると言われています。それほど、シートベルト非着用は危険な行為なのです。
それは後部座席でも同じです。後部座席でシートベルトをしていないと、事故の衝撃で窓ガラスを割り、車外に飛び出してしまうかもしれません。それだけでも十分危険ですが、車から投げ出されたことで他の車両にひかれるといったリスクもあるのです。
もし60kmで走行していた車が事故に遭い、後部座席に座っている人が天井やドアなどにぶつかったときの衝撃は、高さ14mのビルから落ちるのと同じだとされています。車外に投げ出されなくても、運転席や助手席に衝突すると前席の人も命の危険にさらされ大変危険です。
一般道では、後部座席は注意のみですが、命を守るために着用することが必要です。
まとめ
・シートベルト違反は違反点数が1点で反則金はない
・後部座席は高速道路のみ、違反点数が科せられる
・後部座席も妊娠中も免除の対象とはならない
・健康上の問題があるときは免除の対象
・シートベルト非着用時の事故による致死率は約15.3倍高くなる