住民同士のトラブルとして多いのは、騒音トラブルです。自分では気にならない音でも、他者からすると騒音に感じることがあります。そして一度気になり出すと、不快感は大きくなるものです。
誰でも騒音トラブルの被害者、もしくは加害者になる可能性があります。騒音トラブルから、事件に発展するリスクも否定できません。そこで今回は、騒音トラブルが発生した際の正しい対処法やトラブル防止策について詳しくご紹介いたします。
騒音トラブルの実態と対処法とは
賃貸住宅では、騒音トラブルが発生しやすいでしょう。まずは、どのような音がトラブルに発展しやすいのか見ていきます。
一つ目は足音です。普通に歩いているつもりだとしても、生活リズムが違うと他者にとっては耳障りに聞こえることがあります。例えば、日中勤務と夜間勤務の人では生活する時間帯が異なるものです。どちらかが眠りにつこうとしている時に、もう一方が積極的に行動を開始することがあります。睡眠を妨害される日々が続くと、ストレスになるものでしょう。
子どもの足音もトラブルになりやすい傾向にあります。例えば、活発な子どもは家の中で走り回ったり、ジャンプをしたり、時間帯に関わらず自由に動き回ります。下の階に住む人にとっては、ドンドンと響く子どもの足音がストレスの原因になることがあるのです。
二つ目は、楽器や音楽機器によるトラブルです。賃貸住宅では一般的に、楽器を使っていい時間帯のルールが定められていることが多いでしょう。楽器を演奏する際はルールを守ることはもちろんのこと、定められた時間帯でも大音量を出すのではなく、他の住民に対して配慮することが必要です。
話し声が騒音トラブルになることもあります。電話の話し声や乳幼児の泣き声、遊ぶ声等を迷惑だと感じる人がいるのです。部屋の中以外でも、廊下や共有部分で大声をあげて長い時間話しているのは迷惑だと受け止められるケースがあります。
他にも家電製品、浴室やトイレの音、ペットの鳴き声等の音もトラブルにつながりやすいでしょう。
騒音トラブルが発生したら、当事者同士で解決させるよりもまずは管理会社、もしくは大家さんに相談します。管理会社から住民に対して注意喚起をすることにより、騒音トラブルが解消されることがあるからです。それでも解決しないようなら、自治体で行う無料相談、警察、弁護士に相談することも視野にいれましょう。状況が改善されなかったり、当事者同士の話し合いがこじれてしまったりした時は、弁護士に相談することで早期解決が期待できます。一般的には管理会社、警察や弁護士の順番で相談することが多いようです。
自身が被害者の場合、最終的には引っ越しを検討するのも一つの方法です。事件に巻き込まれる危険性もあるので、逃げるが勝ちという言葉があるように環境を変えることによってトラブルを解消させることができます。
もし騒音トラブルに関する苦情を受けたら、反論せず謝罪しましょう。そして生活を見直し改善することが大切です。他の住民は、自身が思っている以上にこれまで騒音に悩まされていたかもしれません。どのような音が迷惑になっていたのか原因を追究し、改善することが必要なのです。
騒音トラブル防止策
物事を安易に考え、自分勝手な行動をとるとトラブルが発生しやすくなるので、家電を使う、お風呂に入るといった行動をとる時間帯に気を付けましょう。二重サッシ、防音カーテン、防音パネル、ジョインマット、ラグ等を利用して騒音を出さないよう対策を講じることも大切です。
騒音トラブルを防ぐ為にも、周囲の人の感覚と自分の感覚にはズレがあるかもしれないと考える必要があります。騒音だと感じる度合いは人それぞれなので、明確な基準を設けるのは難しいでしょう。
例えば、子どもの話し声が気にならない人もいれば、うるさくて不快だと感じる人もいます。トラブルを防止する為にも、一人ひとりが共同住宅だということを意識することが重要なのです。
まとめ
・足音、楽器、話し声や泣き声等が騒音トラブルのきっかけになりやすい
・騒音トラブルが生じたらまずは管理会社に相談する
・一般的には管理会社に相談後、警察や弁護士に相談することが多い
・被害者の場合は引っ越しを視野にいれることも大切
・加害者になった場合は謝罪をし、改善するよう努める
・家電を使う時間帯に気を付ける
・周囲の人に配慮することが大切