5月は、全国的に「水防月間」とされており、水防に取り組む月だとされています。
今回は、「水防とは何か」「水防月間では何を行うのか」について見ていきましょう。
水防とは何か
2011年の3月11日に起きた東日本大震災は、地震の被害だけではなく、それによって引き起こされた洪水による被害も非常に大きかったものです。
自然の力を、完全に人間が防ぎきることはできません。大きすぎる自然の力の前には、人ができることは限られています。
しかし、水による被害を少しでも防ごうという考え方は昔からありました。その考え方に基づいてとられる水害への対抗策を「水防」と言います。
水防においては、主に、水による崩壊などを防ぐための手立てがとられます。
土のうの形成をしたり、堤防を補強したり、漏水箇所を修理したりすることを「水防」と呼びます。
大水が起きたそのときに水防を考えても、時はすでに遅きに失していることが大半です。また、非常に危険です。
このため、水防は多くの場合「予防策」として事前に講じられ、工事などが進められています。
また、「水害が起きた時にどのように対処すべきか」を学ぶことも、水に対する備えの一環です。
水防月間とは何か
「水防月間」についても見ていきましょう。
これは毎年5月(北海道のみ6月)に行われるものであり、各都道府県などで、警察や消防・自治体が水防の演習を行うなどの取り組みがなされます。また、水防について学んだり、その技術を会得するために実施訓練がなされたりします。
水防月間が5月に行われることには理由があります。
日本では6月くらいから雨量が増え始め、夏の時期には台風も起こりやすくなるからです。このときに慌てずに冷静に対処ができるように、事前に学んでいくのです。
この「水防月間」は、水防の知識をつけるとともに、「点検」の意味も持ち得ます。
河川などの管理が適切になされているか、保全を必要とするところはないかなどもチェックされます。
また、リーフレットなども配られます。
まとめ
・水防とは、水に対する被害を防ぐために行われる対策である
・水害は、「起きたそのときに対処すること」が非常に難しく、事前の取り組みが大切である
・水防月間として、雨が増える前の5月(北海道では6月)に、毎年自治体が警察や消防とともに水害対策に取り組んでいる
・設備の点検と補修、実施訓練、勉強などがこれにあたる