「水害が起きたらすぐに避難するべきだ」いうことはだれもが分かっていることでしょう。
しかしいざその場になったら、なかなか体が動かなかったり冷静に判断できなかったりするものです。
ここでは「注意報」「警報」そして「特別警報」、それぞれの段階での避難の仕方を見ていきましょう。
注意報の段階でも避難を検討すべき
「注意報」というのは、もっとも危険度が低い段階です。
しかしこれは、「避難を考えなくてもよい」ということではありません。
ご年配の方やご年配の方と住んでいる人、小さなお子さんがいる人やそれほど体力がないと感じている人は、この段階でも自主避難を考えるべきです。
また、この段階で情報を収集して、逃げる準備もしておきましょう。避難先や避難経路も確認しておきます。
警報の段階
警報の段階に至った場合、心身が健康な人でも避難を考えて動かなければなりません。
元栓などを締めて二次災害が起きるリスクを下げて、家の戸締りを行います。
「車での移動」は避難に有効であるように思われますが、車は30センチ程度の水深であってもきちんと動かなくなることもあります。また渋滞などに巻き込まれる可能性もあるので、これは使いません。周りの人と連携をして逃げるようにします。
特別警告はもう猶予がない
「避難指示」が出される「特別警報」は、ほかの2つよりもさらに緊急度の高い場合を言います。
この段階になると、「避難することそのもの」が命を危険にさらす行動になりかねません。逃げることで逆に危険を呼び込む、と判断した場合は、「今いる建物のなるべく上層階に逃げること」を考えてください。1階にとどまるのはとても危険です。一般住宅ならば、防災グッズを持って2階に逃げ込むようにしてください。人間が歩くことのできる水深は、50センチ(女性)もしくは70センチ(男性)が限界です。
また、ラジオを手放さず、現在の状況を把握するようにしてください。これだけでも危険は随分減らすことができます。
可能ならば前準備として、玄関扉などの前に土のうなどを築いて水の入り込みを防ぐようにしておきます。ただ、上記のように「避難しなければならない状態」でこれを行うのは逆に危険です。
まとめ
・注意報の段階でも、ご年配の方などは自主避難をするべき
・警報の段階に至ったら、健康な人でも逃げるべき
・特別警報の場合は、逃げられればそれが一番よいが、それが難しいようならば高層階に避難するのがよい