各地で水害が頻発しています。水害は命に直結する災害であり、早め早めの避難が肝心ですが、大雨が降っていたり道路が冠水したりする中では、どのような服装で避難をするべきなのでしょうか。また、避難所にどのような物を持っていくと安心なのでしょうか。
今回は水害に備えて避難をするときの服装や、持ち物についてお伝えします。しっかり準備をして、命を守る行動につなげましょう。
避難時の服装
雨の中の避難はケガをするリスクに加え、洋服が濡れてしまうことによる弊害や、足元が悪い中移動しなければならないリスクなど、様々なリスクがあります。このようなリスクに対応できる服装を心がけましょう。
大雨が降ると、木片などケガのリスクがあるものが流れてきます。ケガをしないためにも、肌の露出が少ない洋服(長袖・長ズボン)を着用しましょう。手は手袋や軍手などで露出を減らします。
洋服は濡れると重たくなり、体の負担になることがあります。アウトドア用の防水の洋服を予め準備しておき、避難時に着用すると安心です。アウトドア用の洋服がない場合は、長袖長ズボンを着用した上に、レインウェアを着用しましょう。レインウェアはセパレートタイプのもの(上着とズボンに分かれているもの)を準備しておきましょう。
靴は靴底がしっかりしていて紐できつく縛ることができるスニーカーを履き、ガラス片、石、流木などでケガをするリスクや、靴が脱げてしまうリスクを防ぎます。ハイヒールなど脱げやすく転倒の恐れがあるもの、パンプスなど靴底が薄いものは避けてください。長靴は中に水が入ると重たくなり、身動きが取れなくなるので、大雨時や冠水時の避難には不向きです。
足元が悪い中での移動は、転倒のリスクもあります。万が一のときに頭を打たないように、ヘルメットを着用してください。ヘルメットは飛来物から身を守る役割もあります。
水害が発生すると、流されるリスクがあります。ライフジャケットを所持している場合は、ライフジャケットを着用して避難をしてください。水害が多発している地域や、水害リスクが高い地域に住んでいる方は、購入を検討してみましょう。
傘は持たないで!
避難をするときは安全確保のために、両手が使えるようにすることが第一です。傘は使わず、レインウェアなどを活用してください。
また、傘は突起部分が多く、転倒したときにケガをする恐れがあります。足元が悪いときは転倒のリスクが高いです。ケガのリスクを減らす意味でも、傘は持たないでください。
避難時の持ち物
足元が悪い中での避難です。転倒を防ぐために、持ち物は最小限にとどめます。以下のものを参考に準備してみましょう。
・食料
・飲料水
・着替え
・タオル
・懐中電灯(頭に巻くタイプがベスト)
・携帯用ラジオ
・スマホとスマホの充電池
・貴重品
・保険証、身分証明書
・薬、お薬手帳
・ゴミ袋
・マスク
・アルコールティッシュ
乳幼児がいる家庭は、おむつ・粉ミルク・哺乳瓶・レトルトの離乳食などがあると安心です。高齢者がいる家庭では、介護用品や介護食などを準備しておきましょう。
必要な持ち物は、家族構成や生活スタイルによって変化します。日頃から何が必要か検討しておきましょう。
現在、新型コロナウイルス感染症が流行しています。マスク・アルコールティッシュ・消毒液・体温計などコロナ対策グッズも準備しておきましょう。
リュックとジッパー袋を活用しよう
避難時は両手が使えるようにしておく必要があります。持ち物はリュックに入れましょう。リュックは防水のものを準備しておくと安心です。防水のものが用意できない場合は、大きめのゴミ袋でリュック全体を覆います。
タオル、着替え、スマホの充電池、携帯用ラジオなど濡れて困るものは、防水のジッパー袋に入れて密閉してからリュックに入れましょう。
まとめ
・水害時の避難は長袖長ズボンを着用し、肌の露出を控える
・レインウェアを着用し、衣服が濡れないようにする
・靴は靴底がしっかりしているもの、紐できつく調節できて脱げにくいものを選ぶ
・長靴と傘はNG
・ヘルメットで頭部を保護する
・持ち物は必要最低限に厳選し、リュックに入れる
・濡れて困るものはジッパー袋に入れて防水対策をする