さまざまな意見はありますが、日本は非常に治安の良い国です。日本ではほとんど起こらない(あるいは非常にまれな)犯罪が、海外では見られることもあります。今回はそんな犯罪のうちの一つ、「睡眠薬強盗」について取り上げましょう。
睡眠薬強盗とはどんなものか?

「睡眠薬強盗」は、数ある詐欺行為・だまし行為・犯罪行為のなかでもかなり恐ろしいものです。
睡眠薬強盗の手口は、以下の通りです。
①現地で巡り合った人が親しげに声を掛けて来る
②話し込んで親交を深め、一緒に食事などに行くことになる
③食事をしている際に、被害者となる人のコップや皿に睡眠薬が入れられる
④被害者の意識がもうろうとしてきたのを見計らい、金銭などの貴重品を抜き取る
⑤そのまま放置される。あるいは安宿などに押し込まれる
この方法の恐ろしさは、単純に金銭を抜き取られることだけにあるのではありません。
意識がもうろうとしているとき(つまり判断力が落ちているとき)にクレジットカードの暗証番号を聞き出されたり、体調不良が起きたりすることにもあります。また、意識がもうろうとした状態でそのまま放置された場合、ほかの犯罪者による二次被害を受けかねません。
「声を掛けてきた人」に気を許さない!

対策としては、「声を掛けてきた人に気を許さない」、これにつきます。
相手は家族連れのこともありますし、「おごるよ!」と気軽に言ってくることもありますし、時には(日本人の感覚で言えば「証拠」となりうるような)写真を一緒に撮ってくれることさえあります。
睡眠薬強盗の場合、相手よりも自分の方が腕力があっても太刀打ちができません。「自分の皿から目を離さないことで自衛ができる」と思う人もいるでしょうしたしかにこれは予防策にはなりえますが、一瞬も隙を見せずに食事をすることなどは不可能でしょう。特にお酒が入ればなおさらです。
「現地の人、旅先で出会った人と親しくなりたい」と考えるのは当然のことです。しかし犯罪にあってからでは、悔やんでも悔やみきれません。親しげに声を掛けてくる人に対しては警戒心を持ち、必要以上に近づかないことが何よりの対策となり得ます。
まとめ
・睡眠薬強盗とは、睡眠薬を飲ませて貴重品を盗むやり口を言う
・睡眠薬が食事や飲み物に混ぜられる
・二次被害を引き起こす可能性もある
・旅先で出会った人とは必要以上に近づかないことが何よりの予防策になる