大規模災害が起こった時、スマートフォン(以下スマホ)を利用して安否確認や情報収集を行うことが増えてきています。特に近年はSNSを利用した安否確認や情報収集、アプリを利用してラジオやテレビを起動するなど、スマホが活躍する機会が増えてきています。
災害時の強い味方であるスマホですが、連続して利用していると電池を消費してしまいます。電池残量が無くなってスマホが起動できなくなると不便ですし、不安感も募りますよね。
災害時にスマホの電池消費量を少しでも抑えるためにできることはあるのでしょうか?
ディスプレイを暗くする

スマホのディスプレイを明るくすればするほど、電池を消費します。災害時は電池消費量を抑えるため、ディスプレイ画面の彩度を落としましょう。
スマホには周囲の明るさに応じてディスプレイの明るさを調節する「自動調節機能」が搭載されています。自動調節機能はその時の最適な明るさを保ってくれるため電池消費量が少ないイメージがありますが、ディスプレイが明るくなったり暗くなったりを繰り返すうちに、電池残量が減っていくことがあります。災害時は自動調節機能をオフにしましょう。
ディスプレイの設定は、「設定」機能から変更することができます。
使わない通信をオフにする
スマホは電波を発信することで電池を消費します。バックグラウンドで動いている使わない通信を意図的にオフにするだけでも、電池消費量を抑えることができます。
電池を消費しやすい通信は「位置情報」「Wi-Fi」「Bluetooth」などです。位置情報やWi-Fiを設定していると衛星や基地局と通信を行ったりアクセススポットを探したりするため、必要以上に電池を消費します。
位置情報やWi-Fiはとても便利な機能であり災害時に役立つこともありますが、スマホの電池消費量を抑えるためにも必要な時にだけ起動するようにしましょう。
機内モードに設定する

スマホには機内モードが搭載されています。機内モードに設定するとスマホの通信が遮断され、電話、インターネット、Wi-Fi、Bluetooth、その他データ通信を必要とするアプリが使えなくなります。スマホの電池を長持ちさせたい時は機内モードに設定し、通信を遮断することも一つの方法です。
ただし機内モードに設定していると、エリアメール(緊急地震速報・津波警報・気象等に関する特別警報・災害・避難情報)を受信することができないとされています。災害時はこうした点も考慮したうえで機内モードを使用しましょう。
使わないアプリを終了する
スマホはバックグラウンドでアプリが起動していることがあります。こうしたバックグラウンドアプリが起動したままだと、無自覚のうちに電池を消費してしまいます。
災害時は使用していないアプリをこまめに終了し、電池残量を確保しましょう。
充電器の準備を忘れずに

スマホの設定や使用方法を見直すことで電池消費量を抑えることができても、電池の残量を増やすことまではできません。災害時に少しでも長くスマホを使用するためには、充電器や予備の電池を用意しておくことも大切なことなのではないでしょうか。
充電することで繰り返し使用でき、持ち運びにも適しているモバイルバッテリーは、今や災害時の必需品です。この他に乾電池式充電器も準備しておくと安心です。近年はソーラーパネル搭載の充電器や手で回して発電させる充電器なども発売されています。
災害はいつ起こるかわかりません。外出先で被災することも考慮し、モバイルバッテリーはカバンの中にも常備しておきましょう。
まとめ
・電池消費を抑えるために、スマホのディスプレイを暗くする
・使わない通信を切る
・機内モードの使用も検討しよう
・使わないアプリはオフにする
・充電器を準備し、いざという時にスマホを充電できるようにする