車を所有している人であれば、誰でも被害に遭う可能性があるのは車上荒らしです。警察庁によると、平成29年中では全国で54,768件もの被害が確認されており、都内だけでも3,845件発生しています。前年の59,974件と比べると、認知件数は減少しているのですが、それでも多発していることには変わりありません。それほど車上荒らしは、いつ被害に遭ってもおかしくない身近な犯罪なのです。そうとはいえ、全ての車が盗難の被害に遭うわけではありません。車上荒らしに遭う車には、犯人が狙いやすい特徴があります。
そこで今回は、車上荒らしに狙われるポイントについてご紹介いたします。犯罪状況を知ることは自衛に繋がりますよ。
車上荒らしの被害に遭いやすい時間帯
車上荒らしは、人目につきにくい深夜だけが被害に遭いやすいわけではありません。白昼堂々、犯行に及ぶ犯人もいるのです。
つまり、極端に言えば車上荒らしに関しては、油断できる時間帯はないということが言えるでしょう。常日頃から、防犯意識を高めることが求められます。
犯行場所は駐車場が多い
車上荒らしは人気のない場所だけではなく、繁華街でも被害が確認されています。特に、駐車場で被害に遭うことが多く、その中でも月極駐車場は車の所有者が一定期間離れるのでターゲットにされやすいでしょう。そうとはいえ、店舗やコンビニなどの駐車場も油断できません。短い時間離れるだけだからと施錠せずにいたり、車内に荷物を置いたままにしている人がいますが、これは車上荒らしに遭いやすい状況を自ら作っているのと同じことです。犯人は窓から車内を覗き、目ぼしい物がないか探してから犯行に及ぶことが多いので、外から見える位置に携帯やバッグなどを置いておくことは止めましょう。
戸建て住宅の駐車場も、車上荒らしに遭わないとは言い切れません。自宅の敷地内に車を停めているという安心感から、施錠をしない人が少なくないからです。または、車内に荷物を忘れても盗まれるはずがないと気楽に考え、そのままにしてしまう人も多いのではないでしょうか。
車上荒らしの犯人は、自分は被害に遭うはずがないという気の緩みの隙を狙って犯行に及びます。車上荒らしに遭わないためには、当然のことですがたとえ短い間離れるだけでも、そして自宅の敷地内でも、施錠する習慣をつけましょう。そして、車内に物を置いたままにしないという心掛けが必要なのです。
車上荒らしで狙われやすいもの
車上荒らしの被害として思い浮かぶのは、車内に置いてある金銭的な物ではないでしょうか。事実、バッグや財布、カーナビ、電動工具などは犯人に狙われることが多いです。それ以外にも子供のゲーム機や、トランクからゴルフバックを盗まれる人も増えています。
しかし、車上荒らしの被害状況を見てみると、車内にある所有物だけが被害に遭うわけではありません。転売目的で、車の部品を狙った犯罪も多いのです。例えば、ナンバープレートやタイヤ・ホイール、ドアミラーやバンパーといった部品が盗まれる被害が後を絶ちません。または、驚くべきことですが、部品の転売や乗り捨てのためにレッカーやけん引などを使い、車そのものを盗まれる被害もあります。車自体が盗まれた場合、手元に戻ってきたときには見るも無残な姿になっているでしょう。
まとめ
・車上荒らしは深夜だけではなく日中でも被害に遭う
・月極駐車場は車上荒らしに狙われやすい
・コンビニや店舗の駐車場に停めるときも施錠が必要
・自宅の敷地内でも車上荒らしの被害に遭う
・車の部品を盗まれる被害が多い
参考サイト参考
◆警視庁:「自動車盗、車上狙い」の防犯対策」
◆警察庁:「平成29年の刑法犯に関する統計資料」
◆一般社団法人日本損害保険協会:「自動車盗難防止ガイド」