夏になるとさっぱりしたお刺身や、海辺でバーベキューなんかも食べたくなりますよね。
外出する時は熱中症予防でペットボトルの飲み物を持ち歩く事も多くなるでしょう。
でも、夏は細菌やウイルスが繁殖しやすい季節です。
食中毒=食あたりの危険が気温とともにぐんぐん高まります。
もしも万が一、夏場に被災して避難所生活をすることになったら、新鮮で衛生的な食事をとることが難しくなり食中毒を避けること自体が普段よりもかなり難しい状況になります。
そこで、食中毒・食あたりにならない様に気をつける方法・予防対策を知って、暑い夏でも体力を低下させないように、できるだけ安全に美味しく食事を摂って過ごせる様に備えましょう。
食中毒はどんな原因で起こるの?
「細菌系食中毒」O-157など
学校やニュースで「O-157(おーいちごーなな)」という大腸菌に関して気をつける様に言われた経験はないでしょうか?
このO-157という大腸菌は水や食物の中に潜んでいて、おなかに入ると毒素を出して腸を傷つけはじめます。
傷つけられた腸からは出血することもあり、症状が酷い場合には死に至る場合もあります。
O-157は細菌が出す毒素が食中毒の原因となる代表的なものです。
ほかにも食中毒を引き起こす細菌はサルモネラ菌・黄色ブドウ球菌など様々な種類があります。
症状は細菌の種類により異なりますが、激しい腹痛や下痢を起こす事が多いとされています。
細菌の出す毒素が原因となるケースが多く、加熱して細菌は死滅しても細菌が作った毒素は消えないことがあります。
「ウイルス系食中毒」ノロウイルスなど
細菌系の食中毒とは別に、ウイルス系の食中毒もあります。
こちらも細菌系の食中毒と同様に肉や魚の加熱不足で感染する場合がほとんどですが、ウイルスそのものが人体に害を及ぼしてきます。
症状はウイルスの種類によって大きく変わります。
例えば、ノロウイルスは激しい腹痛を引き起こしますが、E型肝炎ウイルスの様に激しい症状は出ない種類もあります。
その他の食中毒…フグ毒・毒キノコ・寄生虫など
その他の食中毒原因として、フグに含まれるテトロドドキシンや毒キノコ、魚等に潜むアニサキスなどの寄生虫などがあげられます。
じゃがいもの芽やトリカブトなども有名ですね。
場合によっては命にかかわるものもあるので、十分な注意と知識が必要です。
食中毒の防ぎ方
どんな原因にも共通する食中毒対策とは
具体的な食中毒の防ぎ方はどうすればいいか、調べてみました。
食中毒をおこす原因が違っていても、予防方法はほぼ共通しています。
まずはこの予防方法を正しく知っておきましょう。
まず、第一にすべきは手を洗ったり食器を洗ったりして清潔さを保ち、細菌やウイルスなどの病原菌を寄せ付けない事です。
しっかりと消毒をしていれば感染が広がる事も無くて安心出来ますよね。
第二に、食品の保存にも注意が必要です。
肉や魚、卵などの生ものは出来るだけ低温で保存して ください。
暑い日には買い物の順番にも注意が必要です。
口に入れるものをあまり長い間常温にさらしてしまうと危険ですので、食品は買い物の最後と心がけてください。
ウイルスや細菌は10℃以下の温度になると活動が弱まりますので、増殖する事を防げます。
しかし、被災中は低温で飲食物を保存しておくことが難しい場合も考えられます。
その場合はもったいないですが、生ものはできるだけ口にすることは避けて処分し、常温で保存できるものを食べたり飲んだりするように心がけてください。
そして可能であれば、口にするものにはすべて加熱処理による殺菌を心がけてください。
中までしっかり火を通すことが必要です。
毒素による食中毒以外は、ほとんどの場合は加熱処置をすれば防ぐ事が出来ます。
具体的には、O-157の場合は75度、ノロウイルスの場合は85度で1分間以上の加熱で死滅させることができます。
食器や調理具にも、こまめに熱湯をかけて殺菌することをおススメします。
食中毒は起きてしまうと周りの沢山の人が掛かる危険があり、感染した本人は非常に痛い苦しい思いをします。
しっかりと食中毒予防をして、しっかりとたくさん食べて、暑い夏を元気に乗り切りましょう。
まとめ
- 食中毒を予防するには、まずは「手洗い」
- 食器もこまめに熱湯消毒を
- 生ものはできるだけ低温(10度以下)で保存
- 肉や魚などはしっかり火を通すこと(ノロウイルスは85度で1分以上加熱で死滅)