気温が高くなってきましたね。気温が高くなるにつれて気を付けたいのは、食品の保存方法です。食品の保存方法を誤ると食中毒の原因になります。
今回は梅雨から夏の時期の食品の保存方法についてご紹介しますので、買い物に行く時や食品保存の時の参考にしてみてください。
買い物をする時の注意点
食中毒を予防するためには、買い物をする順番に気を付けましょう。食中毒の原因となる細菌は、20度~50度になると増殖しやすくなります。細菌が繁殖しないようにするためには、食品が長時間常温にさらされないようにする必要があると言えるでしょう。そのためにも買い物をする時は日用品などを先に購入し、食品は最後に購入するようにしてください。肉・魚・卵などの生ものや冷凍食品は特に傷みやすいため、最後に籠に入れるようにしましょう。
帰宅までに時間がかかる場合は、保冷バッグに保冷剤を入れて食品を持ち帰ると安心です。帰宅後は食品を放置せず、すぐに冷蔵庫に入れるようにしましょう。
肉や魚はビニール袋に入れて保存する
肉や魚には0-157や腸炎ビブリオ菌といった食中毒菌が付着していることがあります。これらの食中毒菌は十分な加熱処理をすることによって死滅しますが、肉や魚とその他の食品が触れてしまうと、その他の食品が食中毒菌に汚染されてしまうことがあります。汚染された食品を十分な加熱処理をせずに食した場合、食中毒を発症してしまうかもしれません。
肉や魚と触れた食品が汚染させないようにするためにも、肉や魚はビニール袋に入れて保存しましょう。ビニール袋に入れておくと、トレーから肉や魚の汁がこぼれてしまった時でも安心です。食品を持ち帰る過程での汚染を防ぐためにも、スーパーで購入した時点で袋に入れるようにしましょう。
冷蔵庫の温度を低温に保つ
食中毒の原因となる細菌の多くは10度以下になると増殖活動が遅くなり、-15度以下になると活動が停止します。食中毒菌の活動を抑制するためにも、冷蔵庫の温度は10度以下、冷凍庫の温度は-15度以下に保つようにしましょう。
冷蔵庫はドアの開閉を頻繁に繰り返すことで内部の温度が変化します。こうした温度変化の影響を受けないようにするためにも、傷みやすい食品(肉・魚などの生もの)はチルドルームに入れて保存をしましょう。チルドルームは冷蔵室よりも低温であり、さらにドアの開閉による温度変化の影響を受けにくいというメリットがあります。
一度調理した食品も、冷蔵庫で保存する
多くの食中毒菌は、75度以上で1分間加熱すると死滅すると考えられています。食中毒予防のためには、食品を加熱処理する方法が効果的です。ところが、1度加熱したら食中毒の危険がないというわけではありません。2017年3月8日に東京都世田谷区で発生した食中毒の原因は、前日に調理し常温で保存しておいたカレーでした。
常温で保存すると、温度が下がる過程で食中毒の原因となる菌が増殖してしまいます。一度調理した食品であっても、必ず冷蔵庫で保存しましょう。カレーやシチューは冷めにくく鍋にそのまま放置してしまいがちですが、タッパーなどに小分けして冷蔵庫で保存しましょう。
まとめ
・買い物をする時は、食品は最後に購入する
・食品を保存する時は、肉や魚と他の食品が直接触れないようにする
・冷蔵庫の温度を低温に保ち、肉や魚はチルドルームで保存する
・一度加熱処理した食品も冷蔵庫で保存する
参考サイト
◆ニチレイ:「家庭で発生しやすい食中毒菌と殺菌方法」
◆東京都:「食中毒の発生について」
◆防仁学記事:「赤ちゃんも食器消毒で安心! ほ乳瓶などの食器を安全に使う為の消毒方法とは」
※ウェルッシュ菌を参照