夏場は食中毒が起こりやすい時期でもあります。食中毒を予防するためには、食品を扱う前に手を洗い、食中毒の原因となる細菌を洗い流しておくことが大切です。
手洗いをする時は手を万遍なく洗うだけでなく、雑菌が残りやすいポイントを知り、正しい方法で効果的に雑菌を落とす必要があります。今回は正しい手洗いの方法についてご紹介するので、食中毒シーズン到来までにマスターしておきましょう。
正しい手洗いの方法
手を洗う時、水でざっと流して終わりにしていませんか?このような方法では雑菌をきちんと落とすことができていません。正しい手洗いを行うためにも、公益財団法人日本食品衛生協会が推奨する次の手順を参考にしてみましょう。
①手を流水で流す
②石けんをつける
③石けんをしっかりと泡立てて、手のひらを洗う
④手の甲を洗う
⑤指と指の間、指の股の部分を洗う
⑥親指と親指の付け根を洗う
⑦指先、爪の間を洗う
⑧手首を洗う
⑨流水で良く流す
⑩1~9の手順をもう一度繰り返す
雑菌は「指の間」「指先」「親指とその周辺」「手首」「手のシワ」に残りやすいとされています。手を洗う時には雑菌が残りやすい箇所を意識しながら、洗い残しが無いようにしましょう。
手洗い時の注意点
手を洗う時に蛇口を一回一回止めていませんか?このような手洗い方法は、蛇口を何回も触ることを通じて手に雑菌が付着し、不衛生です。手洗いをする時は、水を流しっぱなしで行うようにしましょう。洗い終わった手を拭く時は、キッチンペーパーやペーパータオルなど使い捨てのものを用いると、より一層清潔です。
手を洗った後に不必要なものを触ってしまうと、せっかくキレイにした手に雑菌が付着する原因となります。手洗いを済ませた後は、ベタベタと物を触らないようにしましょう。「スマホを見る」「髪をかきあげる」といった行為はついやってしまいがちですが、手に雑菌を付着させる原因になります。息抜きや身支度は、手洗い前に済ませるようにしましょう。
手洗い時に石けんを使う意義
手を洗う時に石けんを使っている方は多いでしょう。東京都衛生局生活環境部食品保健課の実験によって、「手を洗う時はお湯(40度前後)を使う」「石鹸を用いて2度洗いをする」「逆性石鹸やアルコールを用いて手洗いを行う」といった方法は、手に付着した細菌を効果的に落とすことができると証明されています。
この他にも、石けんを用いることによって手に付着した菌が流れ落ちやすくなる効果があると考えられています。手を洗う時は石けんを用いるようにしましょう。
まとめ
・手洗いを行う時は雑菌が残りやすい箇所「指の間」「指先」「親指とその周辺」「手首」「手のシワ」をしっかり洗う
・手洗い中は蛇口に触れないようにし、洗った後はペーパータオルで手を拭く
・手洗い後は必要の無い物を触らない
・手洗いをする時は石けんを用いるようにする
参考サイト
◆公益財団法人日本食品衛生協会:「手洗いマニュアル」
◆東京都衛生局生活環境部食品保健課:「洗浄・殺菌に関する実験結果」