公共料金の支払いやネット通販の支払い、いろいろな支払いをコンビニで行えるコンビニ収納代行サービスは便利ですよね。コンビニは日本全国あちこちにありますし、24時間営業が基本なので、急ぎの支払いにも対応できます。
一方、コンビニ収納代行の便利さを利用し、詐欺も横行しています。警視庁によると、2017年のコンビニ収納代行サービスでの詐欺被害は、924件にも上ります。また、スマホにかえたばかりの老人も狙われやすくなっています。
まずはコンビニ収納代行詐欺の手口を知り、詐欺被害に合わないよう備えましょう。
コンビニ収納代行サービスの特徴

コンビニ収納代行サービスとは、公共料金の支払いやネット通販の支払い等をコンビニが代行してくれるサービスです。消費者としてはいろいろな料金や商品の支払いを、日本全国あちこちあり24時間営業しているコンビニで済ませられるのだから便利なサービスですね。
クレジットカードでも、例えばネット通販の支払いを24時間いつでもできる場合が多いですが、カード番号をネット上の画面に入力しないといけないため、抵抗がある人も多いです。一方、コンビニ収納代行でのネット通販の支払いは、販売者から番号を伝えられてその番号をコンビニに伝えてお金を支払うだけなので、こちらの個人情報を伝える場面はほとんどありません。また、コンビニで支払う時にも身分証明書等本人確認をする必要がないので安心感があります。
コンビニ収納代行詐欺の仕組み
上に書きましたように、ネット通販での支払いをコンビニ収納代行で行う場合、販売者から購入者に番号が送られてくるのでその番号をコンビニに伝えてお金を支払います。
それで、悪意ある人は、自分に送られて来たこの番号を、取引と全く関係ない第三者に「ネットの有料動画の未納料金があります、この番号をコンビニ伝えてお金を支払ってください」等と送りつけて肩代わりさせるのです。
その目的は、自分の出費を抑えたいものから、ただで手に入れた商品を転売して儲けるもの、仮想通貨の購入の支払いであって悪意ある人の口座にお金が入るものまでさまざまです。
また、請求の文言も、「有料動画の料金が未納」とか「無料でダウンロードできる期間が過ぎたのに支払っていない」等さまざまです。中には、「今すぐ支払わないと法的手続きに出る」等こちらが法を犯しているとせまるような内容のものまであります。
いずれにせよ、身に覚えのない請求には応じないことが重要です。どうしても気になるのなら、消費生活センターや国民生活センターに相談しましょう。
また、支払った後で詐欺に気が付いた場合には、警察に相談しましょう。
スマホに代えたばかりの老人が被害に合いやすい

身に覚えのない請求に応じないことが重要と上に書きましたが、スマホに代えたばかりの老人は、スマホに関わる請求をされると「スマホに慣れていないため知らない間に何かを購入する操作をしたのかもしれない」と考えてしまうこともあります。
その結果、操作ミスを周囲に知られたくないと思ったり、また息子や娘に心配かけたくないという心理から、お金を請求されていることを周囲に言わずさっさと支払って請求の話しを終わらせようとすることも多々あります。
コンビニ収納代行詐欺があることを知っていれば、支払う前にワンテンポ考えることにつながります。是非、この詐欺の存在と手口を教えてあげてください。
また、例えば被害者が「自分が支払っていなかったお金を支払っただけ」という意識では、詐欺に合ったことに気が付きにくいです。何気ない会話や行動等から周囲が気づいてあげることが重要になります。身の回りに普段と様子が違う人がいれば、声をかけてあげましょう。これは、コンビニ収納代行詐欺でなくても詐欺の防止に重要なことですよね。
まとめ
・コンビニ収納代行の便利さを利用する詐欺がある
・身に覚えのない請求には応じない
・支払う前に消費生活センターや国民生活センターに相談する
・スマホにかえたばかりの老人はコンビニ収納代行詐欺の被害に合いやすい
・老人は周囲に相談できないことも多いので周囲が注意してあげる
・日ごろから詐欺の存在や手口を教えてあげる
・身の周りに普段と様子が違う人がいれば声をかけてあげる。
参考サイト
◆朝日新聞「コンビニで29万円「悔しい」 詐欺に悪用「収納代行」」
◆国民生活センター「速報!コンビニ払いを指示する架空請求にご注意!」