梅雨明け直後の関東地方では、今年も雹が降ったり、ゲリラ豪雨が発生しております。
これからの季節で気を付けなければならない気象現象の一つに竜巻があります。
日本では2007年~2013年の間に発生した竜巻の半数以上は10月~3月の寒い期間に発生していますが、夏場にも集中して発生します。
どうして竜巻が発生するのかと万が一遭遇した時に竜巻被害から身を守る方法を調べました。
どうして竜巻が発生するのか?
低気圧の発達と上空の気団が影響している。
竜巻の発生原因として挙げられるのは、台風や爆弾低気圧のような急速に発達した低気圧の塊の中から、上昇気流と下降気流による渦が発生し竜巻を発生させます。
冬の間は日本海側に接近してくる冷たく乾燥したシベリア気団という空気の塊が、日本海上で水分を含んで雪雲に発展し、その中から竜巻が発生するという現象が確認されています。
また日本海上では小規模な低気圧の渦が発生する事があり、1991年12月11日に石川県金沢市で発生した竜巻は200軒近くの建物を破壊し大きな被害を与えました。
太平洋側でも竜巻の警戒は必要ですが、冬の日本海側では特に警戒が必要になります。
夏場は地表付近の気温が上昇し大気の状態が不安定となり、上昇気流が発達します。
更に上空に寒気が流入すればなお更ですね。
万が一遭遇してしまったら
竜巻の進路に対して直角に逃げよう。
発達した低気圧や強力な寒気が南下して来ているという予報が流れたら、悪天候と共に竜巻が発生する可能性が強くなります。
予兆として強い風が急に吹いたり、風向きが変わるといった出来事や木の枝やゴミ等が飛散する事が確認出来る事があります。
もしも竜巻に遭遇してしまった場合は、竜巻が進んでいる方角に対して直角となる様に移動しましょう。
竜巻の移動速度は時速60km以上になる事があり、人の足で逃げる事は非常に困難です。
しかし、竜巻の被害は細長い帯状となる事が多く、進路から外れた場所では被害が小さくなる傾向があります。
もしも遭遇してしまったら、どちらに向かって進んでいるかを見極めてから避難するようにしましょう。
それでも、逃げきれそうにないと思った時は、近くの出来るだけ頑丈な建物へと逃げ込みましょう。
出来れば地下街の様な地中の施設に逃れる事が出来れば尚良いです。
地表はガラス片や木の枝等が飛び交っている可能性があり危険な為、出来るだけ窓や扉から離れる事も必要です。
隠れられる施設がない時は、側溝やくぼ地に体を埋めて飛ばされない様に頑丈な物に捕まりましょう。
国内では1981年以降だけでも14件の竜巻被害で亡くなられた方がおり、直近の事例では2016年9月20日台風に伴う竜巻が三重県鈴鹿市で発生しています。
意外に沢山発生している竜巻災害に注意しつつ、安全な生活を実現しましょう。
まとめ
・竜巻は発達した低気圧や寒気によって発生する
・冬場は寒気の影響で日本海側に竜巻が発生しやすい
・万が一竜巻に遭遇したら、進路と直角になる様にして逃げる
・地下街や頑丈な建物に避難して、もし周囲に無ければくぼ地や側溝に潜り込む
参考サイト
◆竜巻等の突風データベース 気象庁
◆NHK備える防災 第11回冬の竜巻
◆唐突に吹く旋風! それは突然やってくる! 竜巻・突風の特徴とは?