全国的に特殊詐欺が横行しており、2020年1月~2020年12月までの合計被害額は、285億円以上にものぼります。
特殊詐欺は電話などを使って相手を信頼させ、現金を振り込ませるなどして金銭等をだまし取る犯罪です。電話をきっかけに始まる詐欺を撃退するにはどうしたらよいのでしょうか。電話の機能や詐欺撃退機器などについても考えてみました。
詐欺の電話を撃退する方法
知らない番号からの電話にでない
詐欺の犯人は話がとても得意です。一度電話に出てしまうと、言葉巧みに誘導され、偽の話を信じ込んでしまう可能性が高まります。一方で、電話にでなければ会話のきっかけが生まれません。「知らない番号に出ない」というのは、誰でもできる詐欺対策の初歩です。ぜひ取り入れてみてください。
電話会社は、固定電話にかかってきた電話番号を表示させる「ナンバーディスプレイ」という機能を提供しています。この機能を利用すると、知らない番号から電話がかかってきたことが一目でわかります。電話帳機能を活用し、「電話帳に登録してある電話番号以外には出ない」などの対策もすすめてみましょう。
留守番電話に設定する
詐欺の犯人は証拠が残ることを嫌うため、留守番電話にしておくと、無言で切ることが多いです。偽の用件を吹き込んできたとしても、落ち着いて内容を聞くことにより、ゆっくり考えたり誰かに相談したりする時間を確保することができます。このように、留守番電話サービスにしておくことは、騙される可能性を下げることにつながるのです。
合言葉を決めておく
オレオレ詐欺など家族になりすまして行われる詐欺は、家族しかわからない合言葉を決めて撃退しましょう。家族を名乗る人物から電話がかかってきたら、会話を始める前に「合言葉は?」などと聞き、確認してください。相手が答えられない場合、はぐらかしてくる場合は、すぐに電話を切りましょう。
電話を切る
犯人は被害者を焦らせることにより、「冷静な判断ができないようにしむける」「考える時間を奪う」「疑いを抱かれる前に犯行を終えようとする」「誰かに相談する隙を与えない」ようにします。犯人のペースに引きずられないためには、一度電話を切ることがポイントです。特にお金の話が出たときは、すぐに電話をきって家族や警察に相談してください。
特殊詐欺対策機器を導入しよう
電話機
特殊詐欺の増加に伴い、詐欺対策を取り入れた電話機が注目を集めています。
ナンバーディスプレイ機能が搭載された電話機は、相手の電話番号を画面上に表示します。高齢者がいる家庭は、画面が大きいものを選ぶとよいでしょう。
防犯対策応答メッセージ機能が搭載された電話機は、留守番電話に設定した時に「防犯対策のために、在宅中でも留守番電話に設定しております」などのメッセージが流れます。このようなメッセージを流すことにより、「留守中と伝えることにより空き巣に狙われたら不安だ」という心配も解決してくれます。
メッセージ録音機能付きの電話機は、「この電話は防犯のため録音されています」などのメッセージを流し、通話の内容を録音してくれます。詐欺の犯人は証拠が残ることを嫌うので、このような機能を使うことで撃退することができます。
また、防犯対策機能付きの電話機では、不審な電話番号をブロックしたり、不審な電話番号であることをランプで知らせてくれたりします。
電話機に接続する防犯機器
電話機に外付けする防犯機器もあります。警告メッセージの通知や通話を録音するタイプのものや、警察の情報に基づいて迷惑電話をブロックする機能を搭載したものなどがあります。こうした機能が搭載された対策機器を導入し、詐欺に騙されないようにしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
・詐欺被害防止のために、知らない電話番号からの電話には出ない
・留守番電話機能を活用しよう
・家族間で合言葉を決めて、オレオレ詐欺を撃退しよう
・一度電話を切って、冷静に考える時間や相談する時間を確保しよう
・お金の話が出たらすぐに電話を切る
・防犯対策が搭載された電話機や防犯機器を取り入れて、詐欺電話を撃退しよう