“「特殊詐欺」とは、現金等をだまし取る詐欺をいい、振り込め詐欺(オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺及び還付金等詐欺)及び振り込め詐欺以外の特殊詐欺” を言います。
警察庁「特殊詐欺の被害状況」
ちなみに、「振り込め詐欺以外の特殊詐欺」とは、後で触れる、金融商品などの取引を名目とした詐欺などを言います。
ニュースなどでよく「電話での詐欺が増えている」「振り込み詐欺が増えている」と言われていますが、実際にはどうなのでしょうか?
今でも詐欺は収まっていない!

警察庁が出した「特殊詐欺の被害状況」によれば、振り込め詐欺は平成29年の段階で18,000件近くも認知されています。また、振り込め詐欺以外の特殊詐欺も、300件近くの数となっていて、決して少なくはありません。
すべての特殊詐欺のなかでもっとも認知件数が多いのは、やはり「オレオレ詐欺(母さん助けて詐欺)」です。平成29年で8,500件近くに上っています。テレビなどで頻繁に流されていますし、ATMなどにも警告文が貼りだされたりもしていますが、減るところか増加傾向にあります。
ちなみに、2番目に多いのは「架空請求詐欺」であり、これも5,700件以上起きています。還付金詐欺は3,200件程度です。融資保証金詐欺は550件程度となっています。
これに、「振り込め詐欺以外の特殊詐欺」の認知件数を合わせれば、単純計算で、1日に50件近くも認知されていることになります。
またこれは、「認知された件数」であるため、実際にはもっと多くの電話がかけられているものと考えられます。
どんどん詐欺は巧妙化していく

特殊詐欺の対策は、しばしば「いたちごっこだ」と言われます。
「だまされたフリをして犯人のグループを捕まえる」という検挙方法が出たかと思えば、今度は「だまされたフリをしてくださいと言って、現金を受け取る詐欺」が出てきます。
また、「名前を名乗らないのは要注意、家族しか知らないことを聞くべき」という注意喚起が回れば、事前に被害者の周辺を丹念にリサーチしてからかけてくる犯人グループも出てきました。
警察や銀行などももちろん特殊詐欺の撲滅に向かって動いています。
しかし何よりも大切なのは、「自分自身もだまされるかもしれない」という警戒心と、詐欺対策の知識をしっかりと身に着けておくことでしょう。
まとめ
・現在も特殊詐欺は収まっていない
・単純計算で、1日に50件近くが認知されていることになる
・詐欺との戦いはいたちごっこ。自衛を行うことも重要。