今年も暖房器具が恋しい時期がやってきました。寒さが厳しくなるにつれて、灯油を使った暖房器具を使い始めたご家庭も多いのではないでしょうか。
灯油は使い方や管理方法を間違えると、火災や誤飲などの事故につながります。今回は灯油の安全な使い方・管理の仕方についてご紹介するので、家庭での使用法を今一度見直してみましょう。
灯油の扱い方
灯油はとても身近な燃料ですが、扱い方を間違えると火災を引き起こす危険があります。身近な事例では、灯油を保管用ポリタンクから暖房器具の燃料タンクに注ぐ際に火災が発生しています。火災防止のためにも、灯油を燃料タンクに注ぐ時は、必ず暖房器具の電源を切って消火してから行うようにしましょう。
燃料タンクの蓋が緩んでいると、燃料タンクを運ぶ時やストーブに戻す時に、中身の灯油がこぼれる危険があります。灯油を燃料タンクに注ぎ終わった後は、タンクのふたがしっかり閉まっていることを確認してください。
また、こぼれた灯油を放置したままにしておくと、それがきっかけで火災が発生することがあります。灯油を扱う時は細心の注意をはらい、周囲にこぼさないようにしましょう。万が一こぼれてしまった時は、すみやかに拭き取ってください。拭き取りに使用した布やペーパー類には灯油がしみ込んでいます。ゴミ袋などに入れて密閉し、処分しましょう。すぐに処分できない場合は、密閉したまま火器の無い場所で保管してください。
灯油の誤飲に注意しよう
灯油は無色の液体です。そのため、しばしば誤飲事故が発生しています。乳幼児は水と間違えて飲んでしまったり、好奇心から指で触って舐めてしまったりすることがあります。また、認知症を患っている高齢者も誤飲のリスクがあります。灯油を保管する時が子どもや高齢者の手が届かない場所を選び、誤飲の機会を無くすように努めましょう。
灯油とガソリンを間違えないで!
石油ストーブに、灯油とガソリンを間違えて給油したことが原因による火災が発生しています。石油ストーブにガソリンを給油すると、一気に燃え広がる危険があります。火災防止のためにも、灯油とガソリンを間違えないようにしましょう。
灯油とガソリンを間違えてしまうきっかけは、「セルフ式ガソリンスタンドで購入する時に間違えた」「灯油とガソリンを同じ場所・似たような容器で保管していた」など、とても身近に存在しています。事故防止のためにも、セルフ式ガソリンスタンドで灯油を購入する時は何度も確認し、誤給油に気を付けましょう。灯油とガソリンの両方を保管している家庭では、「ガソリンはガソリン専用の、灯油は灯油専用の容器を使用する」「ガソリンと灯油の保管場所を分ける」などの対策を進めましょう。
灯油の保管法
劣化した灯油を使用すると、暖房器具の故障や不完全燃焼・火災などの事故につながることから、灯油を保管する時は品質の劣化に気を配る必要があります。灯油を保管する時は灯油専用のポリタンクなどで保管するようにしましょう。灯油保管に適したタンクを使用することにより、灯油の劣化を防ぐことができます。
灯油は紫外線をあびると劣化します。また、結露や雨水など水や温度変化などでも劣化します。灯油を保管する時は、これらの影響を受けないように、室内や物置で保管するようにしましょう。室内や物置で灯油を保管することは、ポリタンクに放火されるリスクを下げることにもつながります。
まとめ
・灯油は扱い方を間違えると火災に発展することがある
・給油をする時は必ずストーブの電源を切る
・子どもや高齢者の灯油の誤飲に注意する
・灯油とガソリンを入れ間違えないようにする
・専用のポリタンクに入れ、室内や物置で保管する
参考サイト
◆千葉市:「ストーブによる火災に注意しましょう!!」
◆新居浜市消防本部「~身近な危険~ 危ない!誤給油」