2017年首都圏は4月から気温が25度を超え、春が来る前に夏が来たような暖かさです。
ゴールデンウィークから夏休みに掛けて登山などのアウトドアを楽しまれる機会も増えるでしょう。
一方で、山へ出かける時には思わぬハプニングに巻き込まれてしまう可能性もあります。
3月27日に栃木県那須町のスキー場で起こった雪崩事故も天候が悪い中で行われたという原因はありましたが、指導する教師達は事故の発生を考えて中止するという判断に至る事が出来ずに起こりました。
普段から山に慣れている人でも事故を予期出来ないことがあるという問題があります。
そこで、今回は万が一登山中に遭難してしまったときに、安全に下山するための方法を調べてみました。
事前の準備
山に行くときはトラブルを常に考えておく
ちょっとした登山であれば昼食と飲み物程度を用意すれば大丈夫だろうと思ってしまう事もあります。でも、それはすぐに下山出来るような山でなければ得策とはいえないでしょう。
もしも、日が暮れるまでに下りる事が出来なければ、暗闇の中をむやみに歩けば現在地が分からなくなり、本当に帰れなくなってしまうかも知れません。
そこで、山に登るときにはお菓子などでもいいので余分な食料と大目の水分を持ち、夜になっても寒くないように暖かめのジャケットなどをリュックに積めておくとよいでしょう。
歩いている最中は荷物になって邪魔だと思うかも知れませんが、山に登ると肌寒く感じたりお腹が普段よりも早く空いた様に感じるので、持っていて損はありません。
地図も最新の物を持っていくように心がけましょう。事前にどの様な経路で歩いていき、何時頃に下りられるかも考えておく必要があります。
天気予報をしっかり確認し、天候が荒れそうなら登山を中止にすることも重要な対策です。
出来れば一人で登山に出かけず、家族や友人と共に登って遭難しそうな時に助けを求められる仲間がいないという状態もさけられるとよいでしょう。
遭難してしまったら
道から外れない
遭難してしまった時、殆どの場合はまだ道らしき場所から大きく離れていない事でしょう。
急に天候が悪くなり土砂降りとなったときや、霧で視界が悪くなってしまった時などです。
このとき、むやみに下山しようと移動してしまうと、登山道から大きく離れて今居る場所が本当に分からなくなってしまう危険性があります。
野生動物が活発に活動している場所に入ってしまう危険性もあるのです。
遭難するかもしれないと思った時は、一度深呼吸をして落ち着き、天候が良くなるまでその場で留まるか、山の頂上を目指して登るようにしましょう。
山頂を目指せば登山道にめぐり合う可能性が高くなり、大きな山では山小屋などがある可能性があります。
逆に、分からない場所を無理に下っていくのは大変危険な行為です。
必ず下りていった方に人里や平地があるとは限らず、戻るのが困難な谷になっている可能性もあります。
加えて、谷底や沢へは山に降った雨水が流れ込み、非常に危険な場所となっている場合があります。特に天気が荒れている場合は鉄砲水に流される危険性もあるので近づかないようにしましょう。
その場で留まるときには、すぐ近くの木陰などで濡れないようにしつつ、出来るだけ暖かくするようにしましょう。
その間に携帯電話などで家族や知人に状況を伝えておくことも大切です。
万が一の時に救助を要請できるように、連絡は必要最小限に留めましょう。
またGPSを利用した最新器材でも故障や電池切れの可能性があります。
登山を楽しむ時は、下山するまで自力で行動するのがマナーでもあります。
「遭難したかも」と思ったときにパニックにならない様にしつつ、安全に下りられる術を身につけてくださいね。
まとめ
・登山を楽しむときには、しっかり計画と準備を行い遭難を予防する
・遭難したと思ったときには、天候が回復するまでその場を動かない。無理に下るのは一番危険
参考サイト
◆富山県における山岳遭難防止の取り組み~救助隊員として想うこと 登山研修所 友の会