秋は紅葉を楽しむ為に山へ登りに行くというプランを組むのもいいですよね。
でも、体調不良や道に迷ってしまいその日のうちに帰れそうにないという事もあるかと思います。
そこで役に立つのがビバークと呼ばれる宿泊方法や山小屋の活用です。
ビバークが必要な状況
危険性が高いと思ったら無理はしない
山では危険な要素が沢山ありますが、特に夜間や悪天候の時は視界が悪くなって道が分からなくなりますし、岩場や崖の傍では大けがを負う危険性もあります。
その為、無理に下山する為に動くと危険なので安全な場所に留まって夜が明けるのを待ちます。
これをビバークと言いますが、身を守る為の野宿と考えると分かり易いです。
特に日が暮れてきて焦って下山をしなければと考え始めた時にはビバークを行う事も考えた方がいいでしょう。
焦っている状態では適切な道を見つけるよりも、早く下山しようという気持ちの焦りから、かえって危険な場所へと足を踏み込んでしまう場合があるからです。
夜間の行動は疲労も溜まりやすく、夏でも寒く感じるほど気温が下がってしまうので的確な行動も出来なくなってしまいます。
出来るだけ、夜間に行動する事は避けましょう。
ビバークの方法
出来るだけ暖かくして眠ろう
ビバークは危険な夜間は行動しない様にして身の安全を守る為の方法ですが、注意するべき点がいくつかあります。
ひとつは落石や流水といった危険がない場所に泊まる事。過ごしやすそうだからと川の岸辺や崖の下でビバークを行うのは危険です。
クマやスズメバチといった動物にも気を付ける必要があります。
オオカミは日本で絶滅してしまいましたが、野犬の危険もあるので、標高が低い山では注意が必要です。
そして一番大切なのは体を暖かく保つ事です。
夜間は夏場でも急激に寒くなるので、汗を拭きとった後に持っている乾いた服を出来るだけ着こむ様にしましょう。
ツェルトと呼ばれる保温用の一枚布があればより便利です。棒を立てて毛布を掛ける事でテントの様にして使う事も出来ますし、体に巻き付けて暖まる事も出来ます。
エマージェンシーシートと呼ばれる表面が防水加工されたアルミシートがあれば、体に巻くだけでも雨を凌ぐ事が出来ます。
食料があれば早めに食べて早めに寝る様にしましょう。
食べ物の残りやゴミを放置しない事も大切です。餌を求めて野生動物が近付いてくる可能性もあります。
明け方に近づくほど気温は寒く感じ、眠れなくなっていきます。
眠れるうちに眠ったら、明るくなるまで出来るだけ動かない様にして、安全になってから動く様にしましょう。
ビバークはあくまで緊急時の宿泊方法で、行う事を前提として行動するものではありません。
泊まる事が予想される時は携帯テントや山小屋を予約するといった準備を欠かさずに行う様にしてください。
安全を確保して、秋の紅葉を楽しみつつ登山しましょう。
まとめ
・夜間は危険な為、出来るだけ動かない
・ビバークは緊急時の宿泊手段
・出来るだけ暖かくして安全な場所で早く寝る