今からの季節、落雷やゲリラ豪雨そして台風の影響で停電が起こる事がありますね。
停電が起こると真っ暗になって何も出来なくなってしまいます。
でも、電気が戻ってくれば大丈夫! と思っていませんか?
しかし停電から戻った時に電気が通る事で火災が起こる危険があるのです。
通電火災と呼ばれるこの現象に関して調べてみました。
通電火災の原理
電気が急に流れる事で火災が起こる
1995年1月に発生した阪神淡路大震災で起こった火災の6割が通電火災によるものとされていますが、この火災は停電したあとにブレーカーを落とさずに避難したりして電気が復旧した時、急に電流が流れる事で電気ストーブや白熱電球といった熱を発生させる家電を起動させて近くに倒れている服や雑誌といった可燃物を燃やしてしまい発生するものです。
恐ろしいのは家電からだけでなく、傷がついた電気ケーブルやコンセントに付着したホコリからも火事になる危険性があるという事です。
急に電気が流れる事で傷ついた電気ケーブルの部分やコンセントの接続部分がスパークを起こす事があります。そのスパークによって可燃物に火が付くのです。
災害の時は新品だった電気コードでも落下物などにより傷つく恐れがあり、電気を使う家庭であれば必ず潜む危険だと言えます。
更に通電火災は災害発生からしばらく間を開けてから発生する事もあります。
被災者が避難所で生活している間に、崩れた家の中でも電気が通る事で燃えやすい物が暖められ発火しやすくなるのです。
予防方法は?
避難前にブレーカーをOFF!
通電火災を防ぐ簡単な方法は電気が復旧しても家電まで電気が行かないようにする事です。
しかし、避難する時に一つ一つ電源を確認していくのは非常に面倒な事です。
そこで一番簡単な方法としてブレーカーを落としていくという方法があります。
やり方はご家庭のブレーカーにある大きなスイッチを切ってしまうだけです。
避難する前に確認するだけでも、火災の可能性を下げる事が出来ます。
近年は地震が起こると自動的にブレーカーを落としてくれる感震ブレーカーがあり、地震に対する備えになります。
このブレーカーを切る事で出来る通電火災の対策は地震の時に有効な方法ですが、台風や落雷で停電した場合は可燃物が電気ストーブや電気コードに被さっていないかを確認するようにしましょう。
出来るなら停電している合間に懐中電灯などで照らしながら確認してください。
人が居る時はすぐに対応出来るとはいえ、火事が起こらない事が大切です。
停電の時も慌てず対応出来るようにしたいですね。
まとめ
・通電火災は電気が急に流れだす事で、家電が起こす熱や電気ケーブルの傷から起こるスパークが原因となって火災となる
・予防方法はブレーカーの電源を落とす
・通電する時は可燃物が電気ケーブルなどに被っていないか確認する
参考サイト
◆首都直下型地震 新想定 “通電火災”とは?