新学期が近づいてきました。進学により電車通学デビューをするお子さんも多いのではないでしょうか。
初めての電車通学は、子どもも親も不安や心配を抱えています。安心して通学できるように、事件や事故に巻き込まれるリスクを減らす方法について、親子で理解を深めておきましょう。
通学ルートの確認
電車通学デビューに向けて、まずは通学ルートをしっかり覚える必要があります。通学ルートを覚えることは迷子になるリスクを下げたり、ルート上にある危険を予め回避したりすることにもつながるからです。
覚える際は、最寄り駅までのルート・利用する改札口の名前・利用する電車の行先(〇〇系統××行や○○線など)・降りる駅の名前・下車した場所から学校までのルートを、実際に複数回利用してみましょう。最初は親がルートを教え、覚えてきたら子どもに動いてもらい、親はそれを側で見守るという形でならしていきましょう。
通学ルートを考えるときは人通りの少ない場所や繁華街を避け、歩道・横断歩道・コンビニや交番などいざという時に駆け込める場所があるように設計しましょう。こうした点を意識することで、犯罪や交通事故に巻き込まれるリスクを減らすことができます。また、ルート上に危険な場所(壁が崩れかかっているなど)がある場合は、近づかないように指導することも大切です。
助けを呼ぶことを教える
通学中にルートを忘れてしまったり、トラブルに遭遇したりすることがあるかもしれません。「困ったときは助けを呼ぶようにしようね」など、助けを呼ぶことの大切さを教えておきましょう。駅構内では駅員に助けを求める方法が一般的。車内でトラブルにあったときは「やめてください」と意思表示をすることや、周囲の大人に助けを求めることも、あわせて教えておきましょう。
ルールやマナーを守ろう
公共交通機関は多くの人が利用します。ルールやマナーに沿った行動をすることは、トラブル・事件・事故に巻き込まれる確率を下げることにつながります。
ホームや電車内では「走らない」「騒がない」「ふざけない」ということを教えましょう。順番待ちをするときはきちんと並び、前の人を押したりせかしたりしないようにします。電車の扉が開いたら降りる人を優先してください。車内では手すりにしっかりとつかまります。
人とぶつかってしまったときや、マナー違反の行動をしてしまった際は、「ごめんなさい」「すみません」と一言謝ることも大事です。
満員の車内で立ちながらスマホをいじったりゲームをしたりする行為は転倒のリスクを高めるほか、場合によっては乗客同士のトラブルに発展することもありますので、止めるように言いきかせましょう。
貴重品は肌身離さず身に着ける
電車通学では定期券やお財布などの貴重品を持ち歩くことになります。きちんろ管理しないと落としてしまったり、スリに狙われることもあるでしょう。
定期券は頻繁に出し入れするため、ケースに入れて鞄とリールなどで結び付けておきましょう。お財布は鞄の内ポケットに入れます。チャック付きの内ポケットに入れておくと、より安心です。
家の鍵を持たせる場合は、衣服やベルトにリールで結び付けたうえでポケットに収納する方法や、ランドセルや鞄の内ポケットに収納する方法などがあります。ランドセルや鞄に収納する場合は、置いたまま遊びに行ったりしないように指導しましょう。首から下げる方法は、紐が何かに引っかかったり、故意に引っ張られたりした際に首が絞められることがあるので、やめましょう。
携帯電話やスマホのトラブルを防ごう
連絡手段のために、キッズケータイやスマホを持たせることがあるでしょう。携帯電話やスマホを持たせる際は、事故防止・トラブル回避のためのマナーを一緒に身に付けさせましょう。
近年、歩きスマホが原因で駅のホームや階段から転落する事故が発生しています。また、スマホに夢中になると「周囲の状況が見えにくくなる」「人の流れに乗れない」「人とぶつかる」といった状況に陥ります。ケガやトラブルの元になるので、歩きスマホやスマホに夢中になる行為は止めるように教えましょう。電車を待っている最中などもスマホに夢中になりすぎず、周囲の状況にも気を配るようにしましょう。
マナーモードに設定し、電車内や人の迷惑になる場所での通話は控えることも大切ですね。
携帯やスマホに限らず、携帯ゲーム機なども同様のマナーを守るように指導してください。
まとめ
・安全な通学ルートを設定し、実際に利用して覚えさせる
・困った時に助けを求める方法を教える
・駅や車内ではルールやマナーを守ることが、事故やトラブルを防止することにつながる
・貴重品は肌身離さず身に着け、落としたり盗まれたりしないような対策を取る
・携帯電話、スマホ、ゲーム機を使うときはマナーを守り、人の迷惑にならないようにする